多摩川の自然のニュース:2021年7月〜9月

新しい日付順に配列してあります。水色は多摩川水系桃色は他の川等緑は会議等です。
画像は重いので質を落としてあります。古い画像は半年ぐらいで削除します。
この記事の筆者はすべて柴田隆行です。

2021年10月〜12月
2021年4月〜6月
2021年1月〜3月
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9月29日 睦橋から五日市線鉄橋までの多摩川右岸
 気温32度、湿度40%。睦橋上流右岸の堤防と高水敷に来るとなぜかいつも除草した直後となり、カワラサイコを探すのも大変。かろうじて44個体確認した。林の中の踏み跡周辺にも若干あるが藪に覆われHL住宅も新たに出来たようで踏み込むのをやめた。
 礫河原へ。五日市線鉄橋に近い一帯はコセンダングサが一面を覆っているがまだ開花中で種子が少ないので助かる。ほぼ立ち入れない睦橋上流約200mのツルヨシ群落手前まで河原植物を求めてジグザグに歩く。ない。帰り際にカワラヨモギを1個体見つける。カワラバッタ(たぶん)があっちこっちでピンピン飛び回っている。
 帰路、左岸の福生市南公園地先の礫河原へ。カワラヨモギは元気だったが、多摩川唯一のカワラハハコは1時間探したがみつからなかった。前回も探し当てるのに30分かかったので、土地勘が悪いのか、BBQ跡やケルンがあちこちにあり川遊びの人に踏まれたか植物愛好家に掘り採られたか、来春また探してみよう。


9月27日 永田地区(多摩川右岸)
 眼鏡のレンズに残らない程度の細雨で空気も冷たい。
  カワラノギク・プロジェクトの秋の除草が雨で中止となったために福生市のIさんが先日2日かけて除草してくださったが、A地区だけ残されているので除草に行った。場所が不明なほど雑草で覆われている。おもにクズとツルヨシとコセンダングサ。5個体今秋開花しそうだ。
 除草後、E地区とG地区で発芽調査。石に記された番号がほぼすべて消えているので成長過程は不明。総数がわかればよい。E地区とG地区が繋がっているのでわかりにくいので重複を避けるために新たに番号を振った。その結果、E地区は58個体(うち5個体は今秋開花予定)、G地区は93個体。G地区は今春播種したのでまだ10p以下の大きさだ。
 ツルヨシに囲まれたB地区はいずれも丈が高く、すでに花が咲き始めており、開いた花は9個。
 帰路、永田橋下流も見ておこうと思ったが、アレチヌスビトハギがびっしりと生えているのでやめた。
 堤防天端を上流へ。ナンテンハギが満開。ヒロハカワラサイコは高水敷のものは藪に覆われているが18個体なんとか生きている。堤防天端は繰り返される除草のため1p以下で地面に張り付いているが、2+5=7個体確認できた。


9月26日 日野橋左岸周辺
 日野橋架け替え工事の右岸側の作業ヤードでカワラケツメイが増殖しているので、左岸側のヤードにもあるに違いないと思い見に行く。堤防から礫河原へ下りてすぐにカワラケツメイの小群落が見つかる。21個体。このヤードは100m四方はあるので今日は忙しくなるなとカウンターと記録用紙を出して構えるが、その後は結局下流の根川合流点まで特筆すべき植物は何も見つからなかった。
 雄のキジが近くで飛び立ったぐらい。
 多摩川から離れて根川緑道(立川公園)に入って直に数人カメラを構えている人たちがいるので見ると、カワセミが近くで2羽石の上に止まっている。人に慣れているのは通行人が通っても動じない。1羽は背中のコバルトブルーが鮮やかだ。
 肌寒いぐらいの曇天。


9月23日 多摩大橋下流右岸
 快晴。「湿度が低くカラッとした秋晴れ」と天気予報は言うが、夕べの雷雨の水分が残り、湿度は72%、気温32度でじゅうぶん蒸し暑い。
 多摩大橋付近の礫河原にもカワラニガナがたくさん生えていたが、一昨年の増水ですべて流失。と思ったが、今春意外な所で2箇所生き残っており、そのうち1箇所では今日も46個体確認。まだ開花株がいくつかある。別の箇所は他の植物が繁茂して不明になった。来春また探そう。
 近くでガタッと鋭い音が時々するので藪に猪が隠れて威嚇しているのかと怖れたが、堤防天端でスケボーの練習をしている音だとわかって苦笑。
 橋の付近はアレチウリが大繁茂。足元にはカワラケツメイがたくさん生えているが、アレチヌスビトハギもたくさんあって注意が必要。この種子はズボンや布靴に着くと一粒ずつ摘み取らないと取れない。相模川にも万願寺地先の堤防にもあって酷い目に遭った。
 礫河原で生き残っているカワラニガナはまだたくさん花をつけており元気だ。14+3個体。下流の排水溝付近にもあったが今日はいくら探しても見つからない。消えるはずはないので来春また探そう。ところで新たに13個体まとまって生えているのを見つけた。ここは近日行われる予定の河川工事区域内に入るので、なんらかの保護策を講じてもらうべく河川管理者に伝えた。
 カワラケツメイは礫河原にもかつてありすべて増水で流失したが、徐々に復活しつつあり、今日はあちこちで見つけ、合計459個体確認した。
 堤防付近ではキクイモが満開できれいだ。


9月21日 相模川神沢
 今年度の自然観察会で9月に行く予定だった相模川左岸の神沢へ。快晴、暑い。朝早いのでまだモトクロスもラジコン飛行機も来ていない。もっともモトクロス場に遣われていた河岸断崖の絶壁が落石危険ということで柵が設けられたのでもうやっていないのかもしれない。
 礫河原に車が通った跡があちこちにあるが、大きな石がごろごろ転がっているところを走れる車はすごい。この地区の上流側にカワラノギクがかなり広く分布していたが、一昨年の増水ですべて流失。今日も特記すべきものは何も見つからなかった。
 カワラノギクの圃場も新規耕作はしていないようでいまやまばらにしか生えていない。ここから下流側のあちこちに増水後の昨年も開花株が見られたので今年もあると思われるが、文字通りあちこちに広がっているのでこの時期ではどこにあるか探すのが大変。咲けばすぐに見つかる。
 カワラハハコが一面に生えていた礫河原も流失し、昨年は1個体しか見つけられなかった。今日は1つも見られない。下流端まで礫河原を歩いたあと、林の中の礫の広場をあちこち探す。かつて林の中に開けた小さな広場にカワラハハコがあったのを思い出し、歩き回ってようやく見つける。カワラハハコが44個体生き残っていた。開花個体は30ぐらい。
 ここから良く踏まれた車道を通り彼岸花の写真を撮りつつ進むと、なんと先刻辿りついた最下流端に来てしまった。上流から下流へ通じる車道があるのでそれを経て帰ろうと思っていたが逆に来てしまったようなので、脇道など十分気をつけて車道を戻り気味に行くと、なんと元の水辺に出てしまった。ということは良く踏まれた道を通った車は凸凹の礫河原を通ってきたのだろうか? 広いのでなかなか奧の深い、未知の部分がまだまだたくさんありそうな河原だ。


9月20日 万願寺地先の多摩川右岸
 快晴、気温32度。墓参で外出したついでに多摩川へ。
 堤防法面の除草が遅れてふだん見かけない植物が出ており、それを守るために除草期間延期区域を設けることになった。ツルフジバカマはよくわかるが、ヒメシオンはネットで見られる画像の花と現物とがあまりに違うので識別が難しい。葉を見ればオトコエシではないことがわかるが。ツリガネニンジンの花はほぼ終わり。メドハギやハギ、アレチノギク等々も見ごろ。グラウンドの人出も多い。


9月19日 万年橋上流右岸
 かつて4千個体ほどあったカワラニガナが一昨年の大増水で地盤ごと流され全滅したが、あわや見落としや復活はないかと折々見に来ているが、残念ながら今日も河原植物は何も見つからなかった。
 BBQ利用だけは復活したようで、あちこちに焼け跡があり、河原への出入口より下流は砂地化している。上流は河原植物が生えていそうな雰囲気だが、こちらにも徐々にBBQが侵出しつつある。この間に大きなコセンダングサの群落があり、細い踏み跡を外すとズボンにびっしりと種子がつく。
 大増水の後はふだん見かけない植物が礫河原に見られるが、BBQの残骸から芽生えたのか小さなカボチャの花が1つ咲いていた。上流からの贈り物としては10pほどの香も高い山椒が1つ。掘り取ろうかと一瞬思ったが自然保護団体員なのでやめた。


9月13日 友田(多摩川右岸)
 残暑厳しきという日射し。気温33度。ツルヨシやオオブタクサ等の繁茂で礫河原に出るルートがますます厳しく、ニセアカシア等の枝の隙間を抜けるとノイバラの棘がズボンに一斉に絡まりにっちもさっちもという状況。今春播種したカワラノギクは元気に生育しており、前回8月5日の調査で228個体だったのが今日は315個体確認できた。これだけ増えたのは、播種した石から離れたところにあちこち発芽が見られたことが一因。播種した石に番号を記してあるが、その石を探すのに時間がかかる。
 カワラニガナは5、23、60、26、合計114個体確認できた。新たにカワラヨモギを1個体発見。
 上流の友田の運動場へは川の流れが変わって行けない。来た道を戻るのみ。ひっきりなしに通行してうるさい圏央道橋の下だけが風が通って涼しい。


9月10日 沢井からマス釣り場までの御嶽渓谷左岸
 久しぶりの晴天え暑い。河原の気温31度。青梅線青梅から奧へ向かう電車は平日でも座席いっぱい。
 河原植物の上流端を調べに御嶽渓谷へ。結論を先に言えば、何もなかった。渓谷だからそもそも礫河原が少ない。ノコンギクがあちこちで咲いている。ヒガンバナが咲き始めた。
 水量は驚くほど多い。大型ゴムボートやカヌーが続々流れてくる。水上は涼しいかもしれないが川辺は暑い。


9月7日 万願寺地先から中央高速道橋までの多摩川右岸
 久しぶりに晴れるとの予報だが晴れなかった。堤防の除草がされていないのでクズが凄い勢いで繁茂している一方、ツリガネニンジン、ワレモコウ、センニンソウ、ツルボ、ツルフジバカマ、ヒメシオン等々がたくさん開花している。
 ラジコン飛行場から高水敷へ。カワラナデシコの花がたくさん咲く季節だが、1つも見つからず。昨年は1個体開花株を確認したが。下流に続く踏み跡はクズとオオブタクサの「林」に遮られているが強引に突破。河川環境改善用の造成地もクズやツルヨシ等々で埋まる。
 水辺の礫河原に出て上流から下流までジグザグに歩いて探すが特記すべきものはない。造成地の縁から種子がこぼれたカワラヨモギが礫河原に広がりつつある。わずかについている踏み跡を見つけて高水敷に戻る。昨年新たに造成された地区の出入り口にカワラケツメイ114個体。他にはなくこの一画にだけ生えている。
 堤防に戻り上流へ。途中で日野市内の植物を専門的に調べているNさんほか日野植物研究グループの人たちと出会う。
 野球場の縁から礫河原に下りて中央高速道橋まで礫河原を調査。カワラケツメイが6個体まとまって生えていた以外特記すべきものなし。ここから堤防に出るには猛烈な藪漕ぎが必要だが、1本踏み跡があった記憶を頼りに無事に堤防へ。


8月31日 東秋川橋から東秋留橋までの秋川右岸
 2019年9月23日の調査で東秋川橋上流左岸にカワラニガナが20個体あったが、2020年9月10日の調査で前年10月の大増水で全滅したことを確認した。代わりにカワラケツメイ4個体確認。今年昭和用水堰下流右岸でカワラケツメイがまとまって生えているのを確認したのでその上流である秋川の様子を確認しに行った。
 カワラケツメイは55個体に増えていた。さらになんと!カワラニガナが一昨年まであったのとほぼ同じ所で復活していた。開花中が10、11+2+7で合計20個体確認した。
 橋を渡り狭い車道を高月方向に向かい、峠道のような暗い小道へ。左は高月城址、右はホテル高月城。いずれもヤブ蚊に襲撃されそうだ。
 峠を抜けると水田が広がる。飼料用のモロコシ畑とも害獣対策か電線で囲まれている。秋川堤防天端を歩く。水辺へはツルヨシやオオブタクサ等の藪や水路で近寄れず。
 ホタルの保護がなされているきれいな用水が続く。
 東秋留橋付近はグラウンドとBBQ跡でわれわれが期待する自然はない。
 曇りなのに気温34度。


8月29日 永田地区(多摩川右岸)
 朝雨が降ったが気象庁のレーダーに雨雲がないので出発。幸い曇り空で涼しかったが、気温は32度、日向は39度。
 カワラノギク・プロジェクトの作業日が近いが、除草とカウントと両方はできないのでカウントを先に個人で行うことにした。今春播種した個体は15pぐらいだが昨年播種した個体は1m近くに成長し茎も太い。合計は541個体。7月より若干増えたのは7月の除草で行方不明だった標識石が見つけやすくなったためかもしれない。
 左岸の秘密の花園ではカワラノギクのロゼットと実生合わせて145個体、カワラニガナ29個体確認。


8月26日 臨川庭園地先の多摩川左岸
 カワラニガナが4000個体ほどあった青梅万年橋上流右岸の礫河原の上流対岸も期待値が高いが、増水以前も昨年も河原植物は確認されていない。とは言え現地を歩かなければ「ない」とは言えない。
 宮ノ平駅から急坂を河原までひたすら下る。と言うことは、帰りはこの坂をひたすら登ることになる。ミンミンゼミも鳴いているが、中心はツクツクホウシに変わっている。
 礫河原にはBBQの跡があちこちにあるが、河原植物に限らず注目すべき植物は何も見られなかった。


8月24日 睦橋から拝島橋までの多摩川左岸
 拝島橋上流左岸の礫河原をじっくり調査したいと思って出かけたがバスが寸前に出発して間に合わなかったので睦橋から下流へ向かうコースに変えた。
 睦橋下流ではまず多摩川で確認できたたった1株のカワラハハコが元気を取り戻して花を咲かせていたのを確認。カワラヨモギも元気。ユウガギクがあちこちで咲いている。
 福生南公園、昭島水鳥公園を抜け、昭和用水堰脇の眺望の利く本堤防等を経てコゴメヤナギの保護地のある拝島自然公園から樹林帯の中の踏み跡を辿って礫河原へ。
 かつてはカワラニガナの群落があったが、広大な礫河原に注目すべき植物は確認できなかった。フジアザミ、キンミズヒキ、その他園芸種等、河原植物ではないいろいろな花が咲いている。



8月22日 河辺(多摩川左岸) 
 朝雨が降ったが気象庁の雨雲レーダーの画像を見ると当分雨雲が来そうにないので出かける。しかし湿度が高く暑い。
 宮ノ下や昭和用水堰下流の前例があるので、昨年から何度か綿密な調査をしたが奇蹟を期待して再調査に行く。気温35.8度、湿度57%。風がほとんどないが、水辺に行ったら涼しい風が吹いており水辺に留まりたかった。気を取り直しブタクサとヒメムカシヨモギがかなり繁茂した礫河原をジグザグ歩行で河原植物を探す。
 見つからずに諦めかけたとき、大きなカワラヨモギを1個体発見。さらに下流方向にもう1個体。
 そこからニセアカシア林を抜けて行くはずだったが、今春すべて伐採されて広大な原っぱになっている。と言ってもブタクサが一面を覆っているが。
 水辺に出るとここお新たに造成された水際すれすれの砂利河原が広がる。最後は5m近い丈のオオブタクサの間の小径を進むとBBQ場へ出る。
 と言ってもコロナ対策かBBQをしている人はいない。尤も暑くて河原の炎天下で火を起こしたい人はそうはいないだろう。


8月20日 多摩川原橋から稲城大橋までの多摩川右岸往復
 炎天下で気温35度、湿度も高いが、八王子に比べると多摩川の礫河原は風もあって気持ちが良い。
 かつてほとんど立入できなかったオギとツルヨシの大群落地が一昨年の増水で流され、思わぬところに踏み入ることができる。大きな石をたくさん並べて潰した?ラジコン飛行場から河原に出られるようになった。
 カワラケツメイが目に入る。42、12、8個体。そこから少し高台の礫河原に出るとさらにカワラケツメイが見つかり、合計148個体。行く手を藪に塞がれたので戻って水辺近くを抜けてふたたび礫河原に出る。昨年この広大な礫河原で1個体見つけたが、今日は87個体が点々とある。稲城大橋近くにも6個体。
 予定を変更して橋から折り返して低水護岸寄りに今春不陸整斉されたルートを経て出発点まで戻る。途中カワラケツメイが点々と見つかり、合計90個体確認。この一帯の総計は396個体だった。
 なお、堤防付近にあるカワラサイコは8個体健在。
 ニセアカシア林の脇にあったラジコン飛行場は上述のように石を敷き詰められて潰れたが、その少し上流に新たに造られていた。この辺は人家も遠いのであっても良いのではないかと思う。


8月18日 六郷橋下流両岸
 予想外に早めの秋霖到来だったが幸い多摩川は増水しなかった。湿度が高く暑いが強風で帽子が飛ばされるので被れず日射しがまぶしい。帰路の電車の途中区間で土砂降り地帯があった。
 会員のFさんから、ウラギクと思われたものはホウキギクではないかとの情報を得て、本年6月に六郷橋下流両岸で見たウラギクはウラギクではなかった可能性が高そうなので、コロナウイルス感染危険地帯を経てはるばる下流へ見に行く。
 六郷橋下流水辺にたくさんあった株はすべてホウキギクだった。1個体だけ花をつけていたので確認できた。大きな株は2mの高さに成長していた。コンサルタント会社の社員がウラギクだと言っていた下流4q地先の水辺の個体もホウキギクだと思う。
 だがこうなるとウラギクだと確実視されている個体も同時に見ておかないと比較しての確証が得られないので橋を渡って右岸に行く。6月に見た「ウラギク」と思った個体はいずれもホウキギクだった。
 最後に、過去の経験からしてウラギクだと確実視されている個体群を見る。よく似てはいるが、丈はさほど大きくなく葉と茎に艶があり、先刻たくさん見たホウキギクとは明らかに違うことがわかった。
 堤防を越えて堤内地に入ったところにある樹木でクマゼミが鳴いていた。我が家の近くで何度か聞いたが多摩川河口にまで来ているのには驚いた。

上記の植物のうちウラギクは1枚のみ。どれでしょうか?  (追記。2021年10月17日に再調査。残念ながらウラギクと思った個体もすべてオオホウキギクでした。)

8月11日 長淵(多摩川右岸)
 先日友田のついでに行こうと思ったが熱中症寸前状態だったので断念。明日から天候が悪いようなので猛暑予想の今日も多摩川へ。時々雲が太陽を隠し涼しい。気温も33.4度。
 ここは礫河原ではなく一面に草が生えているので気分的にはむしろ蒸し暑い。
 下流側に過日新たに発見したのとは別のカワラニガナの個体を1つ確認。ここは数年前に小群落があったところなので生き残りか。上流のカワラニガナ群落では260個体確認。周囲に似たような環境がいくらでもあるのにこの一帯にしか生えていない。
 ついでながら我が家のすぐ近くの公園でクマゼミの声。
 昨日も今日も富士山が良く見える。


8月10日 中央高速道橋から立日橋までの多摩川右岸
 天気予防では八王子の気温が39度とのことだが、多摩川は午前9時にまだ39度。風が強いので助かる。
 日野橋架替工事のために都が行った環境調査によると昨年夏にこの区域でヒロハカワラサイコ1個体ほか河原植物がいくつか記録されているので見に来たが、堤防天端脇のウマノスズクサはすぐ見つかるが高水敷は猛烈な藪でまったく探せない。冬にまた来なければならない。
 日野橋付近にあるカワラサイコ群落は他の草がかなり繁茂して衰頽しつつある。日野橋上流の工事作業ヤードにカワラケツメイが189個体、少し離れて11個体確認。都の昨年のデータでは1個体と記録されているので驚異的は繁殖力だ。
 立日橋近くにも3個体記録されているが今日は9個体確認できた。


8月5日 友田(多摩川右岸)
 晴耕雨読では身体がもたない猛暑続きなので晴れても一日おきに。多摩川礫河原の日向の気温は46度以上、日陰で34度。
 友田の礫河原に出るには藪を突き抜ける必要があるが、現在上流からはかなり難しい。幸い1箇所抜け道があり、そこを抜けると多摩川カワラノギク・プロジェクトが今春カワラノギクを播種したフィールドに出る。大きいもので10p、小さいものは1pだが炎天下でも元気に生きている。合計228個体確認。6月16日の調査では173だったので夏枯れよりもその後に芽生えた個体のほうが多い。
 カワラニガナは3箇所にあり、2+9+69で、上流側の個体群はかなり増えた。
 猛暑で頭が紅潮したままおさまらないので長淵へは行かずに来た道を戻る。駅のある段丘上に登る坂が辛い。
 ツクツクホウシが鳴き始めた。


8月3日 関戸橋下流右岸の礫河原
 猛暑だが時々曇ると風が吹き涼しい。河原の気温35.6度、湿度は55度。川でボート数隻漕いでいるグループがいる。羨ましい。
 こちらは広大な礫河原を炎天下に河原植物を探してジグザグ歩行。大きなカワラサイコ1個体、カワラケツメイが2群(5個体と56個体)、カワラヨモギ1個体。カワラヨモギは万願寺地先が多摩川で最大の群落地で現在はほかに拝島橋付近にしかなかったが、今年は睦橋下流と万年橋上流で1個体ずつ見つかったのは一昨年の増水のお蔭か。ここは万願寺の下流に位置するので、種子か根が流れ着いたのかもしれない。
 セッカ。


8月3日 クマゼミ
 八王子市片倉でクマゼミの鳴き声。30年ほど前に片倉のあちこちで聞いたがその後耳にしなかったのはいなくなったのか私が夏に近所を歩かなかっただけなのか。我がパートナーに言わせると、数日前から聞いていたとか。

7月31日 秋川合流点付近から拝島橋までの多摩川右岸
 昨日のから今朝にかけて雨が降った所為で湿度が高く蒸し暑い。高月城址から滝山城址に連なる丘陵の北面と秋川の間に広がる平地は未だに広大な水田なので少し清々しい。田の水草がきれいに掃除されているがわずかにオモダカの花が残っている。
 秋川の堤防から新たにできた右岸の礫河原に下りる。かなり広いので何か珍しいものがないかとジグザグ歩きで探したが、カワラケツメイが1個体あるだけだった。この下流部は昭和用水堰の湛水域にあたり岸辺は猛烈な藪なので来た道を戻るしかない。
 ふたたび堤防に出て豚舎などを見ながら昭和用水堰上流右岸へ。昨年ここにカワラケツメイがあることを知人に教えられ10個体確認したが今日は27個体確認。確実に増えた。もっともここはちょっとの増水で冠水ないし流失しそうだ。
 堰のブロックを乗り越え濡れた土丹に足を滑らしつつ礫河原へ。昨年もその前からなかったカワラニガナがなんとあちこちで咲いている。大きな株は直径30pほど。合計122個体確認。カワラケツメイも14個体あり。
 堤内地に戻り、滝ヶ原運動場へ続々と来る車を気にしつつ炎天下を拝島橋へ。都民はオリンピックをテレビで見ているから外出者が少ないと都知事は言うが、ここの野球場8面もも昭島の運動場もすべて満員状態。
 ウグイス、セッカ、ホオジロ、ホトトギス、ガビチョウの声。
 拝島橋付近のカワラサイコ283(昨年365)、カワラヨモギ61(昨年114)、カワラケツメイ121(昨年400以上)と、なんとか生きのびているが年々減少傾向にある。


7月28日 多摩大橋下流右岸
 八高線鉄橋から多摩大橋下流で左岸の低水護岸と帯工修復工事がこの夏以降行われるため工事に際して稀少植物が保護されるようにと京浜河川事務所及び施工業者と合同で現地協議を行った。いつも朝9時前から11時頃までの川歩きだが今日は午後に会うことになっており湿度が増して暑い。
 今年の6月に思いがけないところで生き残りを発見しその後行方不明になっていたカワラニガナを再発見した。無事でなにより。種子をいっぱいつけている。
 その他7月16日に新たに発見したカワラニガナ個体群は今日は43個体。日照りで減った。
 礫河原では17個体プラス新たに1個体。カワラケツメイは134個体。
 さらに車道から外れて踏み跡に入ったらカワラケツメイの小さな群落があった。葉が瑞々しく、府中四谷橋下流の沙漠植物のような形のものと同じ植物とは思えない感じだ。
 橋の下流の礫河原を調査。頑張った甲斐あり、新たにカワラニガナ24個体発見。これも増水の生き残りか。
 工事では砂利採取予定地を変更、カワラニガナのある一帯は工事区域外で心配ない。一部はロープで保護する予定。


7月26日 府中四谷橋上流右岸〜下流左岸〜関戸橋上流右岸
 程久保川合流点から府中四谷橋まではクズが相当繁茂している。
 橋直下のカワラサイコ群落は一昨年の増水で流失したあと復活しない。
 左岸に渡り、礫河原に出る。工事用道路の両脇はオオブタクサとツルヨシの密林¥態。昨年カワラケツメイがあって保護してもらった所が柵で囲まれており、そこにかろうじて2個体生えている。そこから下流で礫河原の掘削が大規模に行われたが、工事区域に入らなかった一帯でカワラケツメイの小群落33個体あり。夏枯れしないように葉をすべて閉じて多摩大橋下流の群落にあるものと同じ植物とは思えないような状態。新たに整備された礫河原の先端、昨年カワラケツメイが1個体あった辺りの両側にそれぞれ17個体と16個体の小群落がある。ここも連日の日照りで焼け焦げないように葉をみな丸めている。
 関戸橋を渡り右岸へ。堤防天端にカワラサイコ9個体。さらに高水敷に造られた東京都が管理しているカワラノギク圃場に昨年からのロゼットが43元気に育っているが今春播種した箇所は2個体かろうじて確認できたにすぎない。カワラサイコは21個体、まだ元気に花を咲かせている。
 気温は33.5度、風があるので少し楽だ。


7月25日 睦橋下流左岸と上流右岸
 猛暑。河原の気温38.6度。日当たりは44度を越える。グラウンドでは野球の試合や練習をしている。
 福生南公園地先の礫河原にあるカワラハハコは元気がない。これを探してうろうろしていたらカワラヨモギが1個体見つかった。ユウガギクが1株開花。
 右岸に渡り林の中でカワラサイコ36個体、道沿いは除草して刈った草が覆っているので見つけにくいが56個体確認。今年5月3日にh合計119個体だったのでだいぶ減ったが除草のためだろう。
 五日市線鉄橋下流の礫河原に出る。頭が痛くなるほど暑いが頑張って河原植物を探すが見つからず。ネムノキが季節外れの花を咲かせている。睦橋まであと100mという幅のオギ原は絶対と言って良いほど通れない。元の出入口の小径に戻って橋へ。
 ここから拝島駅までの往復が最も辛い。アブラゼミ、ミンミンゼミが賑やか。


7月22日 永田地区(多摩川右岸)
 カワラノギクPJ、過日雨天のため延期となり猛暑(気温40度)のなか、昨年播種した地区での除草。
 京浜河川事務所職員、福生市環境課職員、明治大学ほか、市民合計15名参加。成果が確実に得られる奧のB地区から徐々に下流のF地区まで除草。主にクズとツルヨシの除去。誰も倒れず無事に終了。


7月20日 万年橋上流多摩川左岸
 市の防災無線からの「外出は控え涼しい部屋で」との声を聞きつつ炎天下の礫河原をジグザグに歩いて河原植物を探すのはマニアの世界そのもの。
 ここ数日カワラニガナの発見が続いたのでもしやと思い必死に探したが残念ながらなかった。5月の調査時に見つけたカワラヨモギは直径50pほどに枝を広げた大きな株になっていた。これが開花し種子をつけて広がると良いが。
 ノギクが3種類咲いていたが、ノコンギク以外種類がわからない。
 ミンミンゼミとカジカガエルの声。


7月18日 羽村宮ノ下、堰下橋から博物館前までの多摩川右岸
 今日も猛暑、河原の気温は36.4度。蒸し暑いと言われるが昨日も今日も我が家あら朝富士山が見えた。
 まん防発令中使用が禁止されていた昭島市の多摩川グラウンドが、緊急事態宣言発令後に解禁となり連日大勢のサッカー少年等がグラウンドを埋めている。羽村宮ノ下では野球少年も。
 宮ノ下の田の一部で大賀蓮が植えられているがまだいくつか花を付けている。オモダカの白い花も見られる。田の稲穂が爽やかだ。
 礫河原では一昨年の洪水を耐えて生き残ったカワラノギクの子孫が14個体確認できて喜んだが、一段高い礫河原に苗を移植したと思われるカワラノギクの成長株が92個体整然と並んでいる。こうなると花壇だが、連日の猛暑で枯れそうだ。播種もしたようで、実生がまとまって出ているところがあり、93個体確認。これとは別に洪水での流出を免れた一群ではカワラノギク157個体、カワラニガナ25個体確認。そこから少し離れた所にもカワラノギク2個体大きく育っている。これは昨年からあるもの。別の一角にも2個体あり。その近くに1本大きなカワラニガナあり。
 草が少ない上流部の礫河原に出る。洪水で絶滅したと思われたカワラニガナが合計104個体確認。開花ないし種子をつけているものもたくさんあり、数年後には元のように広く分布することが期待できる。
 玉川上水脇の桜並木からミンミンゼミの鳴き声。7月11日に八王子でニイニイゼミの鳴き声を聞いたのを思い出した。
 堰下橋を渡り右岸へ。堰下の川の中で大学生の実習か、30人ぐらいが2組、何か講師の話を聞いている。その他小学生の団体や家族連れなどで賑わう。右岸のヒロハカワラサイコは除草で小さいながらm79個体確認。かつてカワラノギクの花壇だったところにもあったが雑草がいっそう生い茂り3個体しか確認できなかった。ヤブカンゾウがまだ開花中。歩いて帰るのが辛いのではむらんに乗って帰る。バスの発車時刻まで時間があったので博物館で涼みながら見学したがコロナ対策で展示室にベンチがないので足がつらい。


7月17日 永田地区(多摩川右岸)
 7月4日開催予定のカワラノギクPJ除草が雨で延期されたため後日炎天下で除草とカウントをするのは大変だと予想されるためカウントだけしておこうと思い出かけた。緊急事態宣言は外国の話かと感じるほど電車や駅構内の雰囲気はコロナ以前と同じ混みよう。
 礫河原の気温は40度前後、地表温度は計測可能温度50度を超えて測れない。
 F地区はカワラノギクを播種した場所を探すのが難しい。石に書いた番号がほとんど消えているためだ。E地区は草が生えていない代わりに発芽率も悪い。A〜D地区は昨年6月に播種して昨年発芽した個体なので生き残っている個体はみな茎もがっしりとし丈も50p以上で今秋の開花が待ち望まれる。全部で464個体確認。周囲の礫河原も調べたが特段注目すべき種類は見当たらない。
 帰りに秘密の花園へ寄る。カワラノギクのロゼット194に混じってなんとカワラニガナが26個体見つかった。昨年は見つからなかったのにというのは多摩大橋周辺も同様なので、大きな個体群があった羽村や河辺、青梅万年橋上流など再調査したい。


7月16日 多摩大橋下流右岸
 要約梅雨明け、コロナワクチン2度摂取終了で、いよいよ多摩川へ、と言うほどもなく河原には他に人間がいないのでこれまでもノーマスクで気楽に多摩川へ出かけていた。藪漕ぎ等があるのでさすがに雨天では行く気がしないが。とにかく暑い。気温は34.8度。
 この地区で今秋以降河川工事が行われる計画もあるのでその点も留意して河原植物調査を行う。
 一昨年の増水でこの地区からカワラニガナが絶滅したと思っていたが、今年の6月に18個体+2個体発見して喜んだ。今日見ると、+2の個体は行方不明だが、水辺のほうは19個体とその近くに新たに2個体確認できた。さらになんとこことは別の予想外のところにカワラニガナが点在し、合計79個体あり、そのうち10個体ほどが開花中。
 昨年大量に発見したカワラケツメイは、一部で他の草が増えて減ったところがあるが、合計で3546個体確認、昨年より1000個体ほど増えた。群生地ではべったり生えているので誤差は大きいかもしれないが、これは過小評価であって4000を超えると思われる。
 八王子下水処理排水溝から下流の土丹付近はとくに目立った変化も発見もなし。
 ウグイス、セッカ、ホオジロ等の囀り。全身汗びっしょり、塩分取りすぎと思われる濃厚汁ラーメンが今日は有り難い。


7月10日 多摩大橋から日野用水堰上流までの多摩川右岸
 10日ぶりの晴天。晴耕雨読、早速多摩川へ。気温34.5度。
 今年6月20日に思わぬところでカワラニガナの生存を確認した地点で30分以上探したが見つからず。雨天続きで消えたか誰かが抜いたか。残念。
 昨年58個体確認したそこのカワラケツメイはなぜか9個体のみ。土壌が合わないのだろうか。少し離れた一角で26個体確認し、合計35。
 多摩大橋橋脚下は日当たりが悪く生息が遅いが135個体確認。6月に奇跡的に生き残ったカワラニガナ群落はまだ花を咲かせて元気だが18から11に減った。
 せせらぎ用水路脇の作業用道路を上流へ。道端にカワラケツメイが12、24、1、135、6と点在、さらに八高線鉄橋付近の造成地で327個体確認。
 日野用水堰上流の堤防法面はヤブカンゾウの大群落。堰と合わせて写真を撮りたいが、堰の上で海パンをはいた裸の釣り人がいて躊躇う。黒く焼けたキン肉マンなら序でに撮っても良いが白豚なのでやめた。
 ウグイス、セッカ、オオヨシキリがまだ盛んに囀っている。トビ、ヒヨドリ、アオサギ等も、
 ハグロトンボが飛ぶ季節になった。



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