2002.12.30更新

多摩川の自然のニュース:2002年

新しい日付順に配列してあります。水色は多摩川水系青は他の川等、緑は会議等です。
下線を敷いた件については画像があります。画像は重いです。約1ヶ月で削除します。

12月30日 是政橋〜大栗川合流点右岸 快晴、暖
 是政橋旧橋撤去工事始まる。これが終わると、さらに下流側の新橋工事が続く予定。
 大丸用水堰周辺とくに変化なし。大栗川合流点付近右岸に中州が広がり、大栗川は三角地点ですぐに多摩川方向に流れを向けている。25年ほど前はそんな感じだった。
  カモが岸辺近くで休んでいるので、驚かせては申し訳ないとそっと進むと、カモが人影に気づき飛び去ると思いきや近くに寄ってきた。誰かが餌付けしているらしい。左岸水際にアオサギが17羽並んで休んでいる。カワウが増えて漁業被害が問題になっているが、アオサギも昔に比べてかなり増えていると思う。途中で上田大志氏と会う。今年はカモが少ないという。プロミナで野鳥を見ていた人からの情報によると、ハクチョウが関戸橋付近にいるとか。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、イカルチドリ、イソシギ、セグロカモメ、チョウゲンボウ、キジ、キジバト、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

12月27日 日野用水堰右岸 快晴、暖
 八高線鉄橋下流、ラジコン飛行機もモトクロスもないと実に静かなところだ。水辺に出ると、掘れた土坦の造形美が楽しめる。1m弱のコイが浅瀬で昼寝をしていた。
 日野用水堰上流右岸の護岸工事が進行中。予め国土交通省に工事計画書を見せてもらっていたので驚かないが、目の前で現場を見ると予想以上に大規模な工事だとつくづつ思う。幸い中州にはいっさい手をつけない工夫がしてある。一昨年の大水で護岸が崩れ、応急措置がしてあったが、直下に堰があり、大水の際には水衝部になるし、すぐ近くに民家が十数軒あるから必要な工事だと思う。
 カイツブリ、カワウ、コサギ、アオサギ、コガモ、セグロカモメ、キジバト、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、エナガ、ホオジロ、カシラダカ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

12月25日 日野万願寺地先 寒
 新日野橋の工事は春以来進んでいない。堤内地側の工事が行われている。本宿用水堰はテトラが瓦礫の山のように積まれた状態。
 そこから下流へ300mほどのところで何か測量をしている。低水護岸でも造るのだろうか。河原植物への影響が心配されるところ。
 この春に蒔いたカワラノギクの生育状況を調査。発芽率が悪い上に夏の日照りで、9月下旬の調査で4株しか見つからなかったが、今回はごく小さなロゼットが2本あるだけだった。来春10センチぐらいまで成長してくれれば生き残れるのだが。(写真は省略します)
 高水敷はラジコン飛行機を飛ばす人たちが無断で敷く絨毯の数が増えている。自然破壊も甚だしい。
 日野橋近くの多摩川沿い巨大マンションの建設が進んでいる。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、コガモ、ヒドリガモ、セグロカモメ、トビ、キジ、キジバト、ヒバリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ、ホオジロ、カシラダカ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス。

12月21日 多摩川流域ツバメ集団塒調査連絡会結成
 多摩川流域のツバメの集団塒を調査するため、多摩市関戸公民会にて開かれた集いで、標記連絡会の結成が正式に決定された。
 結成当日の入会者は、八王子・日野カワセミ会、府中野鳥クラブ、世田谷の野鳥環境を考える会、多摩川と生きる昭島市民の会、日本野鳥の会東京支部、日本野鳥の会研究センター、多摩川の自然を守る会の各団体の有志ならびに個人参加者で、世話人代表として八王子・日野カワセミ会の粕谷和夫氏、事務局担当世話人として同会会員の渡辺仁氏が就任した。
 この会は、「多摩川流域のツバメの生態の解明および多摩川の河川環境等の保全に資するため、ツバメの集団塒の調査を実施するとともに、その情報を参加者で共有する」ことを目的とし、まずは、2003年3月末までに調査計画を立て、4月から10月にかけ多摩川の集団塒の分布の把握と既知の塒の個体数動態調査を実施、この経験を踏まえて、2004年に本調査を実施、2005年内に調査報告書にまとめるまでを行う。
 入会金や会費はなく、主として電子メール(メーリング・リスト)にて情報交換を行う。
 参加ご希望の方、また調査にご協力下さる方は、柴田隆行(tama@asaka.toyo.ac.jp)までご連絡下さい。
 多摩川の自然を守る会とは別に、多摩川流域の集団塒については、八王子・日野カワセミ会http://k-server.org/kawasemi/index.htmlをご覧下さい。
 多摩川の自然を守る会としても可能な限り調査に協力したいと思っています。実施計画が具体化した段階で、本会が具体的にどのように関われるか考えます。本会は、野鳥のカウントはしませんので、集団塒の分布調査が中心になると思います。

12月15日 睦橋右岸〜五日市線鉄橋〜秋川合流点 暖
 定例自然観察会。睦橋右岸上流に点在する池沼をいくつか探訪。1pほどの氷が張っている池、まったく凍っていない池など、いろいろ。ヒメガマの穂がはじけている。ツルウメモドキやアオツヅラフジ、クズなどの蔓がたくさんあって、ノイバラの赤い実がアオツヅラフジの青い実をそれにつければ、クリスマス飾りに。
 五日市線鉄橋上流は平井川との合流点だが、平井川の澪筋がすっかりかわっている。ここから下流の多摩川は昨年6月の大水で広大な丸石河原になった。この丸石河原は秋川合流点まで続き、その辺にあったカワラニガナは一株もない。小さな池に小魚がたくさんいて、カワセミの食堂になっている。
 カワウ、ゴイサギ幼鳥、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、ヒドリガモ、イカルチドリ、ユリカモメ、セグロカモメ、トビ、ノスリ、キジバト、カワセミ、コゲラ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、エナガ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、アオジ、カワラヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、カケス、オナガ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

12月14日 永田橋〜羽村堰右岸
 カワラノギク復元PJの今年度最後の作業。今回は、種子をつけたカワラノギクの観察が中心で、結実した頭花や種子を見る予定だったが、とくに今年蒔いた株はまだ花が咲き終わったばかりというものが多く、種子がついていても未熟のものが多かった。これに対して、昨年蒔いてロゼットとして越年して今年開花した株はお化けのように大きな株に成長し、たくさんの種子をつけていた。(植物保護のため写真は省略します)
 その後、自生地を調査し、絶滅寸前の自生地の保全方法について参加者一同で協議した。(その結果と今後の方針は別途会員ならびに関係者にのみ通知します。)
 帰路、羽村堰下橋から上流を眺めると、すぐ下の中州に車が入れるよう鉄板が敷かれているのが見えた。何のためか不明。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、セグロカモメ、トビ、ノスリ、キジ、キジバト、カワセミ、コゲラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス。

12月5日 青梅万年橋上流右岸
 万年橋上流左岸のカワラニガナ群落は前から知っていたが、現在行われている万年橋架け替え工事にともなって東京都に実施させた環境影響評価書に、右岸にもカワラニガナがあると記載されているため、見に行った。約100株ほどのカワラニガナのロゼットが、丸石河原ではなく、そこから3メートルほど高い、5年ほど前に造られた護岸の上段にあった。しだいに草丈が高くなると、このカワラニガナ群落は埋もれてしまうかもしれない。それにしてもこんな人工的平地にもカワラニガナ群落ができるのだと感心した。
 万年橋の架け替え工事は、環境影響評価を独自に実施させた効果もあって、環境に配慮しつつまじめに行われていた。ただ、カワウ除けの案山子のせいもあって、この地域で以前は一般的に見られたヤマセミの姿を最近見かけなくなったのが気になる。
 紅葉は終わったが、ヤマブキの黄色の葉がとくに際立つほか、終わりかけのさまざまな紅葉黄葉が楽しめる。
 上流に向かって丸石河原が以前よりも上流に延びて、宮の平の臨川庭園前の河原が目の前に広がっている。
 カワウ2羽、ダイサギ1羽、カルガモ8羽、トビ、キジバト、カワセミ、コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ウグイス、シジュウカラ、エナガ、メジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。

本業で滅茶苦茶忙しくて、多摩川に行けません。申し訳ない。

11月18日 河辺左岸〜小作堰右岸 曇り
 河岸にはエノキの木が多い。崖からカワセミが水に飛び込む。クコの実が真っ赤に熟す。河岸の林の紅葉がみごとだ。河原に広がるキササゲの実がたくさんぶらさがっている。
 昨年の大水でごくわずかに生き残ったカワラニガナが徐々に増えて、この1年間で株が3倍以上になった。ツルヨシの黄葉がきれいだ。コセンダングサの実、一触即着の気配。この春まで小魚がたくさんいたいくつかの池が、この夏以降水位が下がり、いまはごくわずかのみ。
 どう見ても異様な圏央道橋。道路公団が多摩地区に配っているパンフレットには「景観を配慮したデザイン」だとか。
 多摩橋を渡り、右岸を小作堰まで。大きなコイが泳いでいる。
 カワウ5、アオサギ6、イカルチドリ、茶羽のシギSP、トビ、キジバト、カワセミ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、エナガ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス。

11月15日 北海道大学
 雪吹きすさぶ北大構内は風情がある。

11月14日 仙台広瀬川
 広瀬川から、橋の向こうの青葉城址、そして裏山にかけての紅葉が美しい。

11月12日〜 片倉
 ツグミがやってきた。

11月10日 大阪淀川
 つくづく多摩川は良いと思う。

11月6日 岡山県総社市
 駅前から広がる田をぬって流れる小川に小魚がたくさんいる。昭和30年代までの多摩川周辺でごくふつうに見られた光景がここにはある。帰路、倉敷の歴史的美観地区に寄る。堀割と白壁の商家は見応えがあるが、映画のセットのようで自然ではない。

11月3日 多摩大橋下流、日野用水堰左岸〜水管橋 快晴
 NTBの取材につき合う。多摩大橋下に集まるサバイバルゲーマーの取材。今日は約10名。国土交通省京浜工事事務所多摩上流出張所大石所長も被取材のため参加。NTBでは併せてモトクロスとラジコン飛行機も取材しているとのこと。左岸日野用水堰近くでラジコン飛行機を飛ばしている人たちの取材を傍観。当初取材を拒否し、個人の意見と言ったり個人ではないと言ったり、あいまいな答弁を繰り返していた。レポーターの話を聞いていると、ゲーマーとそれに反対する意見とを過激に対立させたいように思えた。この日はラジコン飛行機の大会が群馬の利根川で開かれたせいか、いつもより飛んでいる飛行機が少ない。モトクロスもなぜかいない。多摩大橋下流右岸の土坦で3台走っていたが。拝島橋下流右岸にいつも50人ぐらいいるサバイバルゲーマーも今日はいないとか。番組の取材と何か関係があるのかは不明。話は違うが、河川パトロール員の話では、多摩大橋右岸でサラリーマン風の男性が素っ裸で木を切っていたので追いかけたが見失ったとか。また、大石所長から聞いた話によると、多摩大橋右岸のサバイバルゲーマーで夜中の24時頃までやっている人がいるらしい。
 ラジコン飛行機を飛ばしたいなら、不法に河川敷を占拠せずに、運動場で使用許可申請をすればよいと思う。モトクロスやサバイバルゲームと違って、ラジコン飛行機は滑走路のためにグラウンドのような整地された広い空間が必要なわけだから、運動場でやれば彼らも正々堂々と飛行機を飛ばせるはず。尤も、大石所長の話では、飛行機は危険だから管理者が利用を許可しないだろうとのこと。しかし、それは全国にあるラジコン飛行機愛好団体が安全だとふだん主張しているわけだから、正式に安全性を行政に訴えれば良いだろう。いずれにせよ、自然豊かな河川敷を不法に占拠し整地したり絨毯を敷いたりすることはぜひやめて欲しい。
 取材前に、多摩大橋下流右岸の釣り堀から低水敷を視察。今年はヒメガマの穂が出ていない。古い地層が凸凹に出ている土坦はいつ見てもおもしろい。窪みに水が貯まり、稚魚が生息している。日野用水堰上流左岸の人工ワンドから藪こぎをして上流へ、拝島橋を経て砂利河原を視察、水管橋の上流土坦まで上田氏と歩く。水管橋下流左岸の池は、水路が変わったために半分干上がり、下流部分のみ小さな池が残る。魚がたくさん跳ねていた。
 セイタカアワダチソウ、ホウキギクまたはクジャクソウ。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、トビ、キジバト、コゲラ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、シジュウカラ、カシラダカ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

10月29日以降 片倉
 ジョウビタキが来た。霜も降り、その後毎朝霜で真っ白。

10月19〜20日 小菅 曇りのち雨
 水と森と食の祭典、および第5回大地の恵祭が多摩川源流小菅村で開かれた。地元小菅村や塩山市、奥多摩町はもとより、多摩川中下流、相模川水源道志村、遠くは奈良や岐阜から、大勢の参加者が集まった。
 中央公民館で開かれた祭典では、大阪経済大学教授稲場紀久雄氏により東京都水道水源林を造った影の功労者であり地元では「山の神」として尊敬されていた中川金治の事跡が紹介され、稲場氏自作の童話「山になったおじいさん」ならびに童謡「森の歌」が自演朗読された。中川金治を奉った祠はいまもサオラ峠にある由。つづいて、巨樹の会主宰者で日原で創作活動を続けている画家の平岡忠夫氏は、全国の巨樹の実態ととりわけ奥多摩にある巨樹についてビデオや自作絵画を使いながら予定時間を無視して熱弁をふるわれた。シンポジウムでは、八王子ランドマーク研究会の石田幸彦氏がフロアーをまわって各地で活動している人たちに自己紹介を求めながら、併せてコーディネーターである猿舞座の村崎修二氏、朝日新聞記者の菅沼栄一郎氏にコメントを求めて立体的な議論が展開された。夜の交流会では小菅村役場や旅館組合総出で地元特産の料理が食べきれないほど振る舞われた。折しも、秋ソバの収穫期で、あちこちで収穫したばかりのソバが干してあったが、いま食べるのは夏ソバとか。
 翌日は小雨で間伐体験は中止されたが、間伐材を使っての木工を楽しんだほか、川崎や狛江、八王子から参加した約70名の子どもたちは雄滝方面で源流体験を行った。
 カルガモ、トビ、キジバト、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、カケス、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 小菅村役場に勤め野鳥観察をしている加藤氏によると、夏場にこの辺りにいるのはガビチョウで、ソウシチョウは標高1200メートル以上の笹原に住み、冬になると麓に降りてくるとのこと。同様の情報を、日本野鳥の会奥多摩支部でご活躍の木村茂生氏からもいただいた。木村氏からは、奥多摩支部報に掲載されたガビチョウ、カオグロガビチョウ、ソウシチョウの観察記録もいただいたが、それを見ると、これまで本紙でソウシチョウと書いた記事の半分近くはガビチョウないしはカオグロガビチョウの間違いであったように思われる。

10月16日 東中神〜八高線鉄橋左岸 快晴
 来るたびに形が変わっている土坦芸術がおもしろい。セイタカアワダチソウと通称クジャクソウが花盛り。ミヤマアカネもたくさん飛んでいる。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、トビ、キジバト、カワセミ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス。

10月14日 日野用水堰右岸 快晴
 堰改築計画があり、夏前に施工主の都に要望した現地調査会が実現した。地元の自然保護団体である昭島自然とともに生きる会から1名、八王子・日野カワセミ会から4名、そして本会から5名参加した。
 水量が多いので、梯子を使って堰下の水流を越え、さらにボートで中州に渡った。エノキ、ムクノキ、タチヤナギ、ニセアカシアなどが大きく育っているが、とくに貴重という植物は見つからなかった。エノキにゴマダラチョウの幼虫がいた。中州では野鳥の死骸が3つ見つかり、いつも観察できるノスリなどの仕業かと推測される。沼地があったり、猛烈な藪こぎを強いられたりと変化に富んだ中州を抜けて、砂利河原を経て右岸に戻った。ふだんとは逆に中州から右岸左岸を見るのもおもしろい。
 日野用水堰は、昨年度に水門改築と魚道の設置が行われれたが、堰中央部分の浸食と老朽化が進んで改築することになった。老朽化のおかげで稚魚が生息しやすかったりしている面もあるので、安全に改築するとともに魚が住みやすい工夫もしてもらうよう要望した。また、中州の樹木を数本工事に際して移植させることにした。
 なお、右岸側は昨年の大水で壊れた護岸の工事が近日行われる予定。
 調査が始まる前に、近くの多摩川を視察。モトクロスにより土が深く掘られたり、ラジコン飛行機の基地として草を刈られたり、サバイバルゲーム場と化したりと、自然がさんざん痛めつけられている区域で、上空はラジコン飛行機の制空圏。そしてしばしば本物の軍用機が頭上を飛ぶ。
 土手には、ツリガネニンジン、ブタナ、アキカラマツなどの花が咲いていた。
 野鳥は、カイツブリ、カワウ、ササゴイ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、トビ、キジ、キジバト、カワセミ、コゲラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラス、ガビチョウ。
 昨日は自宅近くでソウシチョウの声を聞き、今日はガビチョウの声を聞いた。ようやく両者の声の違いがわかってきた。

10月13日 河辺地先の多摩川 快晴
 丸石河原にまた大水がかぶったようで、河原植物は増えていない。キササゲだけはたくさん実をつけてしっかり根を張って、林のようになっている。小さな池はますます小さくなって、小魚も住みにくくなっている。オニグルミの実が落ち、それを拾いに来ている人がいる。釣り人も10名ほど。青梅総合運動場付近の河原は相変わらず野外料理を楽しむ団体が10以上来て賑わっている。
 カワラニガナに異常はなく、まだたくさん花を咲かせている。カラスウリが赤く色づいている。
 カワラバッタが数匹飛び交っていた。交尾して散乱しているミヤマアカネがたくさんいる。
 野鳥はなぜか少なく、キジが突然飛び出して心臓が縮まった以外は、トビ、セグロセキレイ、モズ、ヒヨドリ、カワラヒワ、スズメ、ハシブトガラスぐらい。

10月13日 片倉
 ソウシチョウが数羽近くの雑木林でさえずっていた。地理的に高尾山に近いのでガビチョウかと思ったが、目の前で3羽飛び立ったので、ソウシチョウだとわかった。

10月12日(土)秋川合流点の多摩川(会員からのお便り)
 仕事の帰りに多摩川に寄った。以前より水はなくなり歩く事はできたが、路はない状態でやぶこきをしながら進んだ先は川でした。
 足元の下に深い淵が横溝の様になっていて、ちいさな魚が泳いでいました。甲斐は持っていた虫網で上手にすくいあげました。背中に黒いすじのある魚です。深さが1mくらいあるでしょうか?魚たちは気持ちよさそうに泳いでいました.こんなところにこんな場所があるなんて不思議です。オギは益々美しくなっていました。タデのピンク色とママコノシリヌグイの紫色がきれいでした。多摩川はいつ行っても楽しい所です。
 甲斐の記録:ミヤマアカネ、オオカマキリ、アキアカネ、クルマバッタ、マイマイカブリの死骸。
 鳥:カワウ、コゲラ、モズ、ムクドリ、スズメ。

10月6日(日)秋川合流点の多摩川(会員からのお便り)
 オギ原は紫色に輝いていました。秋のオギも美しいですが今の頃のオギ原も好きです。前の台風で水溜りが沢山できていました。甲斐〔長男〕は大きなザリガニを捕まえました。
 広びろとした原っぱは、いつ行っても快い。水が多いせいか釣り人の道ができて本来の観察路がわかりずらい。HLの屋敷も立派?に成っていて、番犬までいました。川の流れも変わり長靴なしでは行けそうにありません。少し乾いてきた泥の所にジムグリがいました。約10pの可愛いヘビに子ども達は大喜びでした。

10月5日 片倉
 家の窓の外で、ヒヨドリとカワラヒワとジュウシマツを合わせたような奇妙な声でさえずっている鳥がいるので驚いて見てみると、なんとモズだった。トチノキの天辺に止まって10分も延々とグチュグチュピーピーキリロロと気持ちよさそうにさえずっていた。  

10月3日 程久保川合流点〜関戸橋右岸 曇り
 10月1日の台風で浅川は危険水位に達し、片倉を流れる兵衛川なども見ていて恐ろしいほどの流れだったが、中央線鉄橋から眺めるかぎり、河川敷への大きな影響はなさそうだ。まだ水量は多いが、7月の大水ほどではない。
 程久保川河口にある人工ワンド入り口も水がかぶった跡はあるが、大したことはなさそう。多摩川本堤防に沿って流れてHPを襲ったようだが、少し水に浸かった程度と思われる。府中四谷橋付近でも少し高水敷に水が上がったが、公園施設に被害はない。テニスコートの修復をしていたが、これは前からのものと思われる。
 一宮公園前の護岸は昨年の大水で壊れたもので、今年度中に復旧工事が行われるとの通知が国土交通省から届いている。京王線鉄橋下流はまだ水量が多いが、数年前と比べるとかなり中州が小さくなり、川の流れも大きく変わっている。堤防や河川敷は草刈りが終わったばかりのようで、見るべき植物は皆無。
 カワウ32、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、イソシギ、トビ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、スズメ、ハシブトガラス。

9月26日 万願寺地先、晴れのち曇り
 この春に蒔いたカワラノギクの発芽株のその後の様子を見に行った。倉本氏の報告では夏の日照りでほぼ消失したということだったが、かろうじて4株生き残っていた。1株はそこそこ元気に育っていたが、他の3株はまだ2センチほどだ。でも、「皆無」でなくてよかった。
 カワラナデシコは盛りは過ぎているが、またあちこちで花が見られる。カワラケツメイの花と実、カワラサイコの花、カワラヨモギ、オトコヨモギ、ミズオトギリ、メドハギ、キツネノマゴ、キクイモ、ヒガンバナ、クズ、エノコログサなどの花が満開。土手にはツリガネニンジンと盛りを過ぎたツルボの群落が続いている。カワラハハコが絶滅寸前だとの報告を前日上田氏から受け取ったが、ヘナヘナながら小さい株が50ほど、開花している株が15ほど見つかった。
 直径10センチ以上の大きなホコリタケがあちこちにある。触ると黒い埃のような胞子を飛ばしておもしろい。
 ミヤマアカネやナツアカネ、アキアカネなどのトンボやキアゲハやキチョウ、サカハチチョウなどの昆虫ほのか、エンマコオロギやツヅレサセコオロギの声が響く。
 カワウ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ15羽、トビ、キジ♂1・♀2、キジバト、ヒバリ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、シジュウカラ、スズメ、ハシブトガラス。
 川の流路が乱れていて、見ておもしろいが、大水が出ると堤防や河川敷に予想外の負荷がかかりそうだ。

9月22日 永田地区、曇りのち雨
 カワラノギク復元作業の第4回目。今回は、今年蒔いて育った株の成長記録を取ることで、一株ごとに根元の太さを測った。指導にあたっている明治大学農学部の倉本宣氏によれば、今年蒔いて育った株は全部で410株で、この秋開花しそうな株もその3分の1近くになる。また、去年開花した株から散った種が育ったものと思われる、実験地枠外の株が110ほどあるらしい。今年は去年より一桁多く花が咲きそうなので、そうなると種を採取しても、それ以外に自然に散って周囲に発芽する数もかなり増えると期待できる。実験地はこれまでに2回草刈りをしているので、キンエノコロの大群落となっている。低水敷は、7月の増水で洗われ、広い小石河原になっている。ここにはまだ目立った植物は見られない。小川のそそぎ口にはサンカクイやミゾコウジュが見られた。
 イカルの群れ7羽ほど、モズ高鳴き、セグロセキレイ、カワセミ、カルガモ、スズメ、ハシブトガラス。永田橋左岸柳山公園の土手にヒガンバナ

9月12日〜17日 韓国・大邱〜慶州 曇りのち雨
 会議開催のため、韓国中南部の大邱市に出かけた。大邱は盆地なので夏は恐ろしく暑いと聞いていたが、連日の曇天ないし雨天で涼しく、とくに朝はさわやかだった。今年の夏は台風がしばしば日本に接近ないし上陸し、やれやれ台風は沖縄を通過したというとき、隣の韓国では台風上陸の危険にさらされる。とくに9月始めの台風は日本だけでなく韓国をも襲い、大きな被害をもたらした。大邱でもかなり被害が出たが、まだましな方らしい。
 川を見に韓国へ行ったわけではないので、電車やバスの車窓からの観察にすぎないが、この辺の川はどこも荒れている。水路が一定せず、河川敷は土が剥き出しになったり、いわゆる雑草が繁茂している。二日間雨が降っただけで中州は水没して川の中に草の頭だけが見えている。少し大きな川になると、運動場や広場などに使われ、河原の自然≠楽しむという感じではない。川辺の堤内地は田んぼや梨畑などが拡がり、むかしの日本を偲ばせる。ふだんは平和な田園風景だろうが、堤防が低いので、増水すると水が堤防を越える危険がある。事実堤防が決壊した跡が各所に見られた。近くに高層住宅が建っているところもある。しかし、全体的には日本の田舎の風景そのままで郷愁を覚える。
 人びともみな親切で真心がこもっているし、とりわけ活気に満ちている。街も清潔で、道端に野菜を広げて売っているおばさんたちも通りの風景になごんでいた。 ついでながら、宿泊した大邱カトリック大学は構内がとても広く、学生寮も充実していてうらやましい(写真は池と女子寮)。会議を開いた隣の大邱大学はさらに広く構内を一周したら数時間はかかりそうだ。
 ミンミンゼミとツクツクホウシが鳴いていた。韓国語では何と呼ぶのか聞きそびれたのが惜しまれる。

8月31日(土) 南多摩〜左岸〜中河原 晴れ、風やや強
 恒例の「鳴く虫を聞く会」。長年狛江の多摩川で続けてきたが、そこに生息する昆虫が、堰の改築や橋の架け替え、機械による土手の草刈り、といった自然破壊で多様性が失われたことと、チンチロリンとのマツムシの演奏をどうしても聞きたくて、今年も府中市地先で開催することにした。ただし、暗くなるまでは、夕方の多摩川の様子を観察した。
 筆者はこのころは毎年ドイツに滞在しているので、鳴く虫を聞く会に参加するのは久しぶり。ドイツにはごくごくまれにコオロギの声を聞く以外、虫の音はいっさい聞かれないので、夜はいたって静かだが、9月に日本に帰ると、アオマツムシやコオロギの仲間、最近はセブン・イレブンで鳴くアブラゼミなどの鳴き声でうるさくてしばらくは眠れない。アオマツムシは別として、こうして〈鳴く虫を聞く会〉で秋の虫の演奏を聴くと、その「騒音」がちゃんと美しい演奏として聞こえてくるから不思議だ。クマスズやカワラスズの金属音、エンマコオロギのメロディー、チンチロリンのマツムシなどがとくに美しい。ほかにツヅレサセコオロギやミツカドコオロギ、ハラオカメコオロギなどおなじみの演奏家たち。
 是政橋から南武線鉄橋付近の河原植物は、7月の増水の影響もなく健在だった。センニンソウやガガイモ、ノビルなどの白花が夏には引き立つ。黄色や紫の秋の花はまだ咲いていない反面、小ぶりのコマツナギがまだたくさん咲いていて驚く。ハグロトンボがまだ元気に飛ぶ。ミヤマアカネやナツアカネ、シオカラトンボやムギワラトンボなどもオギの穂の間を飛び交い、大小さまざまなバッタが跳んで逃げる。
 大丸堰付近左岸は相変わらずバーベキューやキャンプファイアー、花火などをする人たちでお祭り騒ぎのうえ、土手には売店が発展して飲み屋となり提灯がたくさんぶら下がっている。幸い周辺にゴミが散乱していないのは、自販機が周囲にいっさいないおかげかもしれないが、トイレの汚さには閉口する。
 カワウ、ゴイサギ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ多、イソシギ、キジバト、カワセミ、イワツバメ、ヒバリ、ヒヨドリ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。  

〔番外〕8月20日 ドイツ東南部の大洪水
 日本の新聞でも伝えられているとおり、ドイツ東南部の、ドナウ川沿いの古都レーゲンスブルクやパッサウ、エルベ川沿いのドレスデン、マイセン、ルターの町ヴィッテンベルク、そしてチェコのプラハ、オーストリアのザルツブルク辺りは、100年に1度という大洪水(Jahrhundertflut)に見舞われています。ドレスデンの川沿いにあるゼンパーオーパーやツヴィングリ宮殿はもちろん、そこから1キロ以上離れているドレスデン中央駅でさえ2m程の高さまで水が来ています。川辺の「テラス」の横にある美術館も被害を受けています。しかし、貴重な絵画や金銀財宝は事前に安全な場所に移されたようです。ドナウ川のパッサウはもそうとうひどい状況です。1997年夏に、ポーランド国境のオーダー川が「20世紀最大の大洪水」でフランクフルト・アン・デア・オーダー辺りは1週間以上冠水したままでしたが、その時以来の大洪水です。
 洪水はしだいにエルベ川下流に向かって降りて行くので、ラウエンブルク辺りも危険区域に入りました。詳しくは、インターネットでドイツの各新聞(たとえばwww.welt.de)をご覧になると、写真が掲載されています。ドレスデンについてはwww.dresden.deに詳しい情報が載せられています。
 西北部のミュンスターは平穏そのものですが、今日の夕方、ものすごい雷雨があり、「バケツの水をひっくり返したよう」以上の豪雨で雹も降り、街路樹の枝が落ちたり、人家の垣根の杉の木が倒れたり、あるいは道路に水がたまったりしました。バイエルン北部からチェコにかけて、おそらくこういうものすごい豪雨が長時間続いたのでしょう。(追記。このすさまじい雷雨も、翌日の地元の新聞には小さな記事しかなりませんでした。西南部の大洪水に比べたら大したことがないと言うべきでしょうか。)

〔番外〕8月8日 ドイツ西北部ミュンスター
 ドイツ北西部に位置する大学町ミュンスターに滞在しています。町の半分が大学施設と言って過言ではないほどで、とくに医学部の規模はもう「果てしない」ほどです。ここの市庁舎は、30年戦争終結の際にウエストファリア条約が結ばれた会場となり、いまでもその部屋が残されています。古くからある商店はみな独特のアーケードを設けているので、雨の日でも楽にショッピングが楽しめます。大聖堂の前の広場では、毎週水曜日と土曜日の午前中に市が開かれ、大勢の市民が野菜やくだものきのこ、花、肉やソーセージ、パン、チーズなどを買いに集まります。
 ドイツの町はどこも緑が濃く、滞在しているゲストハウス前の
車道住宅街も緑で囲まれています。近くにアー湖があり、湖畔にはガマが生えています。この湖とつながった小さな川が大学の構内を流れており、バンが住んでいます。バスで15分も行くと、牛や馬が放牧された牧場があり、さらにローカル線に乗って30分も行くと、木組みの家が並ぶ村に着きます。
 日本は猛暑つづきだそうですが、ドイツでは8月に入ってから急に涼しくなり、上着なしではいられません。革ジャンパーを着ている学生も見られます。昨日と今日は久しぶりに日差しが出たので、夕方激しい雷雨がありました。新聞によると、チェコやオーストリアは記録的大洪水に見舞われているそうです。(追記。洪水はドイツ南東部でも起こり、ドナウ川沿いのレーゲンスブルクやパッサウ、エルベ川沿いの
ドレスデンやマイセンなどが、「一世紀に一度」という規模の大洪水に見舞われています。バイエルン地方からオーストリアのザルツブルクへ行く途中の数本の川も増水で通行止め。チェコのプラハでは日本大使館が閉鎖となるなど、1997年のオーダー川の大洪水以来の被害となっています。これから被害は徐々に下流域に拡がって行くことが予想されます。)

〔番外〕7月30日 ライン川中下流部
 フランクフルト空港からボンまでの列車の旅では、車窓からライン川が間近に見られます。最初はぶどう畑が多いですが、リューデスハイムを過ぎる辺りから河岸断崖が険しくなります。ローレライを過ぎると平地になり、コブレンツでモーゼル川と合流します。
 ライン川の水源はスイス中部にあり、ハイジの里≠ニして知られるマイエンフェルトを経て、リヒテンシュタイン公国を通り、ドイツ国境にあるボーデン湖にそそぎ、さらにシャッフハウゼンンの滝を経て、バーセルからフランス国境を北上し、フランクフルトを流れるマイン川と合流してマインツ、リューデスハイム、ローレライ、ボン、ケルン、
デュッセルドルフを経てオランダへ入って行きます。
  
大聖堂で有名なケルン(大聖堂南塔からライン川を見下ろす)からボンまでライン川を船で遡りました。電車では25分のところを2時間かかります。ヨーロッパの川は水量が豊富で、船運が発達しています。流れに勢いがあって、遡るのはたいへんなのです。河畔には倉庫水遊び場などが続いています。タンカーや砂利を積んだ船と行き交います。
 (追記。ドイツの大洪水の被害は、日本で考える洪水の状況とまったく違い、日本人からするとどう評価して良いのか戸惑います。というのも、大きな川のすぐ際に
宮殿住宅が建ち並び、中州にもお城があるからで、日本だったらこんな所に家を建てるのが間違っていると言えます。今回の洪水はライン川には大した影響が出ませんでしたが、それでも7月下旬と比べると、水嵩が増しています。)

7月27日 永田橋上流右岸 猛暑
 カワラノギクの保護活動の一環として、この春種蒔きした6箇所の草刈りの第2回目の作業。前回しっかり取ってあるので、今回は最上流部以外は雑草はごくわずか。
 キンエノコロやコバネヤハズソウなど本来河原に生えている植物はカワラノギクとともに残した。草取り後、カワラノギクの実生の株数をかぞえた。多い所で100近く、少ない所では40弱。昨年種蒔きして生えた株はすでに1m近くに成長して元気に育っており、この秋の開花が楽しみだ。丸石河原にはカワラバッタも数匹見られた。
 それにしても! 人間はこんなにも汗をかけるのかというほど汗が身体がから吹き出てくる。拭いても拭いても汗は出る。
 カルガモ、コジュケイ、キジバト、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス、ソウシチョウ。  ここのソウシチョウは、オオジシギやコジュケイの鳴き真似がうまい。
 ハグロトンボ、アオスジアゲハなどが水辺に来ていた。 

7月21日 片倉
 アブラゼミ初聞き  

7月20〜21日 小菅村、源流合宿 快晴、のち晴れ 猛暑、朝と渓谷は涼
 今年の多摩川水源合宿は、昨年4月に設立された多摩川源流研究所のある小菅村で行った。青梅街道が走る丹波山村と比べると、行き止まりの小菅村は日陰の村≠セったが、早くから下水道を完備したり、源流水や源流地酒を造ったり、「小菅の湯」を開いたり、というように次々と多摩川源流の村づくりを進めてきた。そしていま、多摩川源流研究所を拠点として、多摩川下流の人たち、源流のある山梨県の人たち、そして何よりも次代を担う子どもたちに、源流のすばらしさを身体で知ってもらおうと、毎日忙しく活動している。そんな様子を見るために、今年の合宿は小菅村を選んだ。
 折からの梅雨明けで、35度を越える猛暑のなか、小菅村も日中は十分に暑い。宿に荷物を置いてすぐ、ます釣り場になっている日陰のない河原を歩き、民家の間を通る坂道を上る。暑くてすぐにバテ気味になるので、予定を変更してすぐに山沢に入るが、養魚場を抜けると道は行き止まりで、丸太3本の橋を渡り杉林の急な斜面を登ることに。橋が大の苦手の順子さんは車道を迂回することに……。山沢の道はその上流にもあったが、そこも行き止まり。右往左往して、結局は当初予定通りの林道に達してようやく日陰を見つけてまずは腹ごしらえ。
 良い声で鳴くクロツグミ、ではなくキビタキ、でもなくオオルリでもない。なんと、ここもソウシチョウの世界! 丹波山村にいるのは知っていたが、隣の小菅村もやはり。しかも、3羽ぐらいは優にいる。カワラヒワ、コガラ、ホオジロの囀り、カケスの声。上空をトビが舞う。ふと稜線を見ると、クマタカがゆったりと旋回している。ようやく山奥に来た気分にひたれた。オオムラサキらしき蝶が飛び、早くもヒグラシの合唱が始まる。
 山沢を遡る。ギンバイソウやウバユリ、ツリフネソウ、キツリフネ、ヌスビトハギやハエドクソウなどの花が咲いている。レンゲショウマのつぼみがふくらんでいる。
 河原でしばし自然観察。トビケラやカワゲラ、ムカシトンボのヤゴ、プラナリア、小さなサワガニ、小さなカエルなど。子どもたちがオタマジャクシがたくさんいる池を発見。川から離れていて、水が減りつつあり、数日で干上がりそうなので、川から水路を引いて水を入れ、オタマ救助作戦$ャ功?
 帰路、有名な観光地≠ニなった「小菅の湯」に入る。男湯には7つぐらいの湯があった。気温が高いので、露天風呂が一番気持ちがよいが、やや混み気味。早々に外へ。そよ風が心地よい。
 村の中心を流れる小菅川に戻る。イワツバメが無数のように飛び交っている。数羽ふつうのツバメも飛んでいる。
 手打ちそばや山菜天ぷら、イワナの刺身、ヤマメの塩焼きなどのご馳走をたべながら、源流研究所の中村文明所長と井村礼恵主任研究員ご夫妻を囲み、源流の魅力や源流研究所の活動の様子と目標などについていろいろとお話をうかがう。源流に子どもたちを連れて行ったときの、子どもたちの感激がすばらしい、と語る中村さんの表情も自然に遊ぶ童心に帰っている感じがする。
 夕食後、夜の自然観察を行う。夏の大三角形や北斗七星などの星を観察したが、期待の夜の野鳥や野生動物の気配はなかった。泊まり客の花火の音が谷間に響いた。
 翌朝4時に起床、近くを散策したが、ホトトギスの鳴き声がしただけで、これといって目立った野鳥の声は聞かれなかった。ソウシチョウが朝から鳴いていた。朝食後、7時半、宿のマイクロバスに乗って雄滝へ。
 林道を離れ、しばらくでシオジやカツラ、トチノキ、ホオノキなどの大木が生える沢へ。柴田秀久氏の次女しおじちゃんは、その名がシオジの木から取られた(長女かつらちゃんはもちろんカツラの木から)こともあり、シオジの大木やシオジ林、シオジの大木で作られた木橋などに魅了されていた。そして、涼風吹き降りる雄滝。ようやく源流に来たという感じがする。帰路は徒歩で白糸の滝まで歩き、美しい滝のしぶきを浴びながら、ソウシチョウではなくオオルリとキビタキのさえずりを聞いた。
 カルガモ、トビ、クマタカ、キジバト、ホトトギス、ツツドリ、ツバメ、イワツバメ多、キセキレイ、ヒヨドリ、カワガラス、ウグイス、キビタキ、オオルリ、ヒガラ、シジュウカラ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、カケス、ハシブトガラス、ソウシチョウ。

参加された佐藤正義会員からのおたより(2002年7月22日付)
 小菅村合宿のお膳立、御苦労様です。今年は、野外観察も、心身の疲れをいやす鉱泉入浴も折り込まれて、骨休めができました。おかげで、翌日、雄滝行で笠取山同様の渓流沿いを登って、雄大な自然に出会ったときの感激を味わい、最後まで、この滝特有の雰囲気にひたり、深呼吸を繰り返してました。
 前夜祭の中村文明氏を囲んでのヤリトリから、山村に灯をしっかりしたVisionで取り組み、10年にして実を結ばせた人が居合わせたことを知り得て、励みになりました。バス停まで歩きの途中、親子三人でワサビを背負って、車に積み込み、これから出荷の作業を自宅の軒先で取組む小菅村人の赤裸々な姿から、ホッと私のふるさとで、昭和30年代展開された山菜で生計の糧にした人の姿を想起し、今尚、青年層に受け継がれていることが心強かった。
 広瀬屋さんの宿の親娘二代の手打ソバ、その他の伝統食から、日本人本来の食生活を見直す好機を得ました。
 いろいろ学ぶ所・人・時を得たり!

7月14日 万願寺地先右岸 晴れ、風強い
 増水した多摩川の水量はだいぶ減じたが、まだいつもよりはるかに多い。子どもたちがまっ黒に日焼けした背を見せながら、堰の下で泳いでいる。堤防付近でドラムを連打している音が辺り一帯に鳴り響く。
 タネを蒔いたカワラノギクの生育状況を見に行く。増水で河原植物が生えている一体にも泥水が被ったようで、植物に土がかかって白くなっている。カワラノギクの芽は先月からほとんど成長していず、しかも土砂が少しかかっている。雨が降って葉から土を洗い流してくれるのを待つのみだ。
 カワラサイコやコマツナギの花がまだたくさん咲いている。ヤブカンゾウの花が盛りを少し過ぎたぐらい。
 暑さのせいでか、野鳥もあまりいず、カワウ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ハシブトガラスぐらい。代わりにキリギリスがたくさん鳴いている。

7月12日 東中神〜八高線鉄橋左岸 快晴
 台風一過で、今朝は富士山がきれいに望まれた。気温はどんどん上昇し、35度以上に。多摩川は川風があるので比較的過ごしやすい。芸術的に掘られた土坦が見られるこの辺りもすべて増水し茶色く濁った水の中。上流から水が勢いよく流れ、下流へ下って行く。対岸でHLの人が布団を干している。
 八高線鉄橋下の土坦もすべて水没。段差になっているところを水が勢いよく流れ落ちている。
 ヤブカンゾウやノカンゾウが満開。アブラムシがたくさんついていたが。付近の田んぼでは、水がたくさん張っていて、メダカ(?)やホトケドジョウの稚魚がたくさん遊んでいた。まだ黄色い赤トンボがたくさん飛んでいる。
 カワウ、コサギ、カルガモ、トビ、キジバト、ツバメ、ヒバリ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

7月11日 中央線鉄橋付近 台風6号による増水
 台風6号が日本本土太平洋岸沿いを進んでおり、梅雨前線と重なって大雨が降っている。昼頃まで多摩川の水位もまだ大したことはなかったが、午後5時頃からかなり増水し始めた。

6月27日 多摩川親水公園の調査に参加
 主催は国土交通省で、今後全国の河川で実施する予定とか。今回の調査対象は、京浜工事事務所二子玉川の兵庫島公園、右岸のせせらぎ公園、府中の多摩川親水公園、昭島くじら公園、福生南公園、福生市の多摩川中央公園、羽村堰周辺、そして青梅市総合運動場の8箇所。雨の中での調査になり、利用者はほとんどいなかったが、調査項目は主としてハード面なので、雨や平日という問題はなさそう。アクセスや水辺へのアプローチ、自然度、安全度、トイレや駐車場など。中には誘導尋問ではないかと思われる質問もあると思えたが、質問事項そのものを問う質問もあり、それなりに工夫は見られる。しかし、利用区分で、凧揚げとラジコンが一緒にされているなど、現場を知らないと思わせるものも見られる。
 兵庫島公園は、度重なる増水による破損にもかかわらず、その醜い姿を晒している。川辺もガチガチに人口石で覆われている。人工池のために流路や流量が変わっているにもかかわらず、こんなものをそのまま河川敷に存置し続ける気が知れない。
 せせらぎ公園は、河川敷の中の人工のせせらぎとしては最初のもので、違和感はいまでも免れないが、緑も増えて落ち着いた雰囲気を見せ始めている。ワイルドフラワーさえなければと思う。
 府中の多摩川親水公園は、その下流に拡がるオギ原や下の丸石河原と比べれば、それがいかに不自然かがわかる。人工の「東京湾」の岸辺でイカルチドリが盛んに鳴いていたが、これが自然だったらそれなりの餌もあっただろう。この池の排水が貯まって、丸石河原に小さな池ができていておもしろい。しかし、これはときに干上がるので、生物は住めない。
 昭島くじら公園はただの野球場で、駐車場はいつも車がひしめき、土日は危なくて歩けない。ときどき低水敷の土坦にも車が入るときがある。ここにも自然にできた池があり、水辺植物が生えていた。
 福生南公園は、20年前に書いた市と建設省への要望書以来廃止を訴えているにもかかわらず、駐車場を公園の一番奥にも造り、車社会から多摩川に来ても逃れられない愚を続けている。昨年の洪水で公園の半分以上が水没し泥まみれになりながら、税金を使ってふたたび馬鹿な公園を復元してしまった。
 福生の中央公園があるところは、以前は不法産業廃棄物焼却場があったり、砂利穴や河川敷内住居があったところで、いまは緑の濃い公園になっていることは喜ばしい。ちょっと人工的過ぎるきらいがあるが、駐車場やトイレを堤内地に造るなどそれなりの環境への配慮も見られると思う。水辺へのアプローチも近くて良い。丸石河原が拡がるが、カワラニガナは大水で流出してしまった。
 羽村堰周辺は、堰の下で水遊びができるが、休日にひしめく駐車場の車とバーベキューの煙が難点。魚道は目立たなくて良い。
 青梅総合運動場は、もしこれがなかったらカワラノギクの群落が拡がるおもしろい河原が拡がっていただろうと惜しまれるが、ここはもう歴史が古い。しかし、マンション建設があとを絶たず、圏央道開通もあり、この辺りの自然環境と景観は確実に悪化している。多摩川の水路が十数年前に戻って、右岸の丸石河原が拡がっているので、いまは右岸に期待するしかないだろう。
 カワウ、ゴイサギ(多摩川中央公園)、コサギ、カルガモ、イカルチドリ(府中)、コジュケイ(川崎)、キジバト、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ(川崎)、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ソウシチョウ(福生南公園対岸)。

6月24日 日野用水堰左岸
 日野用水堰の取水装置と右岸の魚道はこの春完成したが、つぎに本体の老朽化により補強工事を行いたいとの都の計画について、担当官から現地説明を受けた。今回は堰の中央部分の改修だが、これを行うためには堰の上部に瀬替えと工事車両道を兼ねた築堤が必要で、そのために中州を一部削らなければならない。地元の団体とも連携して、影響がどの程度に及ぶか早急に調べたい。
 ついでに、昭島市民念願のワンドを見学した。小さな小島がある静かな池といった感じで、コサギが休んでいた。中州と右岸の丘陵の緑とマッチして良い雰囲気。背中にあるラジコン飛行基地さえなければと思う。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、カルガモ、トビ、ホトトギス、カッコウ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

6月24日 東中神地先〜多摩大橋
 土坦の彫りが昨年の大水で一層芸術的に仕上がって、見ていて飽きない。「武蔵野の路」の簡易舗装がきれいすぎて河川敷には似合わない。多摩大橋も改築計画がある。現在環境影響評価中。ハグロトンボが早くも飛んでいた。この辺りは、堤内地に用水が何本も走っている。生物調査をしたらおもしろそうだ。ホタルの里にも近い。

6月19日 富士山くっきりと見える。

6月16日 日野万願寺地先 曇り
 新日野橋の工事がだいぶ進み、橋脚が長く堤内地側にのびている。そのすぐ下流部にある四谷本宿堰の修復工事も、雨期に入って工事は中断で、資材置き場なども片づけられている。テトラなどの護岸ブロックが水辺にたくさん並べられている。
 河原植物がたくさんあるところを観察。モトクロス場跡地はいまやラジコン飛行機とサバイバルゲーマーに占領されている。今日はテントを張り、3箇所に分かれ、総勢100人強。足元には白い球が無数に落ちている。紐に空き缶をぶら下げて射撃訓練している者もいる。
 そこから藪をかき分けかき分け、根川と多摩川の合流点へ。さらに戻って浅川合流点を視察。秘密の花園も無事でなにより。湿地帯で水辺植物を観察して、出発点に戻る。
 新日野橋から上流部は堰や橋の工事の関係で資材運搬車両用道路が造られているが、堤防のり面にはたくさんの植物が見られる。対岸の上空ではラジコン飛行機が舞っている。日野橋まで歩いて、帰る。
 カワラサイコとテリハノイバラが満開。コマツナギ、コマツヨイグサ、ムシトリナデシコ、コゴメバオトギリ、ハタザオなどの花。オトコヨモギ、カワラヨモギ、カワラナデシコ、カワラハハコなど河原植物がこれだけまとまって見られるのは多摩川ではいまやめずらしい。春に蒔いたカワラノギクの新芽がわずかながら2つ見られる。ガガイモの芽がだいぶのびてきた。アメリカネナシカズラが広がり、イタドリの葉を枯らせている。湿地ではミクリやカワヂシャ、ヒメガマなど、土手にはナルコユリやワレモコウの葉。マダラスズやキンヒバリの声も聞こえる。
 ホオジロ、ヒバリ、オオヨシキリ、セッカ、キジがとくに多い。その他、 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、カルガモ、コチドリ、キアシシギ、トビ、キジ、コジュケイ、キジバト、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、シジュウカラ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス。

6月8日 永田地区 快晴、猛暑、風あり
 鮎の解禁日だそうで、水辺には釣り人がずらり。
 永田地区実験地に蒔いたカワラノギクの育成補助作業として、草刈りをする。今年度分6箇所はまだ草が短いので除去しやすいが、昨年度分のフィールドでは2m程のニセアカシアなどもあり、3時間ほどかかった。昨年蒔いたタネから育った株はもう立派に成長し、この秋の開花が楽しみ。今年の分は1pからせいぜい5pぐらいで、知らない人が踏んづけそうで心配。
 ホトトギスが数羽(たぶん)一日中近くで鳴いていた。ほかに、イカルチドリ、シギsp、トビ、キジ、ホトトギス、カッコウ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス、ソウシチョウ。

6月2日 宿河原堰右岸
 多摩川リバーミュージアムの講習に参加。実習として1時間ほどビオトープへ。
 アカバナユウゲショウやコマツヨイグサなどに混じって、コゴメバオトギリの花も咲いている。ついにこの辺りまで侵入してきたか。カワヂシャの横でオオカワヂシャも咲いているが、まだ少ない。ほかに、キキョウソウやカキネガラシ、ハハコグサ、チチコグサモドキなど。クサイ、イグサ、サンカクイなども盛り。
 シオカラトンボが飛んでいる。
 堰の上流は野鳥が少ない。カワウ多、ダイサギ1、アオサギ1、カルガモ1、コアジサシ、トビ、ツバメ、セグロセキレイ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。  

5月29日 中央線鉄橋から立日橋までの左岸 夏日
 芝の草刈り中。残ったところに、ニワゼキショウやオオニワゼキショウ、アカツメクサ、ヘラオオバコなど花が一面に広がる。水辺際にはHP数軒。昨年秋の大水で倒されたヤナギやニセアカシアが元気に葉をつけている。水辺はカワヂシャ、オオカワヂシャ、コマツヨイグサなどのほか、アカバナユウゲショウ、ポピー、カモミールなどの園芸種の花も。
 カワウ、ゴイサギ、ダイサギ、カルガモ、イワツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。  

5月25日 多摩大橋から拝島橋までの右岸 快晴、暑い
 左岸のくじら公園には、野球やサッカーをする人たちのほか、水辺ではバーベキューをする人やラジコン・カーを走りまわらせている少年たちで賑わっている。右岸は河川敷がないので、釣り人と散歩する人だけだ。それにしても、ほかにも釣り場はたくさんあるというのに、なぜか数人かたまって、しかも木で囲いをつくって各人の縄張りを設けている光景は、なんとも頬笑ましいというべきか浅ましいというべきか。
 日野用水堰に新たに設けられた魚道を見るのが今回の目的。真新しい魚道が堰の右岸側に取り付けられ、現在は網を張って魚道を通る魚の調査が行われている。魚道は良いが、現在多摩川の主たる流れは左岸寄りにあるので、この魚道を通る魚は多くはないだろう。ラジコン飛行機があっちからもこっちからも飛んでくるせいか、野鳥の楽園のはずの中州周辺に野鳥の姿がまったく見られない。流れが少し変わって、状況は良くなっているはずなのだが。岸辺では、これから中州探検でもしようというのか、大きなゴムボートをふくらませている人がいる。
 そこから拝島橋まで、いつもは崖際の道を通るのだが、今日は水際を歩いた。すでにオギやノイバラが繁茂して、背丈以上に伸びた草原を藪こぎしながら必死に歩いた。
 キツネアザミ、ブタナ、セリバヒエンソウ、ムシトリナデシコ、キュウリグサなど。
 カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、イカルチドリ、トビ、キジバト、カワセミ、ツバメ、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、ホオジロ、スズメ、ハシブトガラス。

5月23日 羽村堰右岸〜草花丘陵 晴れ、暑い、風あり
 羽村堰に新しく出来た魚道は、地元住民の働きかけで従来の堰に対して違和感を与えないものとしてできあがった。魚道トップの上に金網が置かれていて、上を歩くこともできる。羽村大橋左岸の下で橋脚補強工事か何か、重機が河川敷を掘り返している。カワラノギクの畑ではロゼットが大きく育っている。ブタナがきれいに咲いている。日当たりの良いところにはツルマンネングサが黄色の花をたくさん咲かせている。アシ原ではオオヨシキリが数羽で競い鳴きしている。
 博物館裏から草花丘陵に登る。緑陰が気持ちよい。蛇が数匹。マダラチョウがのんびり地面の水を吸っている。上からポタポタとエゴノキの白い花が落ちてくる。ガマズミやイボタノキなど白い花が目立つ。コアジサイの花が咲き始めている。ハルゼミの声がジーコジーコと聞こえてくる。それを遮るように、ホトトギスのけたたましい声。その声の奥に、オーアー、アーオアオと、アオバトの鳴く声が聞こえる。ちらっとキビタキの声もした。頂上の羽村神社前から眺める多摩川の景色はいつ見てもすばらしい。丸石河原が広がっている。
 羽村大橋から永田橋までの右岸の湿地ではキショウブが真っ盛り。
 カワウ、イカルチドリ、キジ、コジュケイ、アオバト、キジバト、ホトトギス、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、キビタキ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。 

5月19日 多摩川河口右岸 快晴、よく日に焼けた
 週間天気予報では雨、朝の天気予報でも晴れのち所により雷雨という芳しくない天気のはずが、実際にはほぼ快晴に近く、すでに夏の太陽が照りつける。幸い、潮風が肌に心地よい。干潮は午後の3時前とのこと、観察をしている間に少しずつ潮が引いて行くのがわかる。ねずみ島や干潟にはたくさんのシギが集まり、上空をコアジサシが群れながら何度も水に飛び込んでいる。カワウは集団で水面に首だけ出して狩りをしている。突然、ネズミ島にいたカワウやシギ、アオサギやコサギなどが飛び立つ。見ると、上流からカヌーが3隻近づいてきて、若者が3人島に上陸した。野鳥の繁殖地への人間の侵入は大迷惑だが、彼らは誰もいない%でのひとときを楽しんでいるのだろう。
 ハマヒルガオとハマダイコンが満開。コウボウシバがつぼみをつけている。草地ではニワゼキショウ、オオニワゼキショウ、オオジシバリなどが地面を覆い、カヂイチゴには黄色の実がたくさんついている。干潟ではチゴガニやコメツキガニ、クロベンケイガニ、ヤマトオサガニなど、水中にはマメコブシガニやケフサイソガニなどが見られるが、全体的にかなり数が減った気がする。砂浜にはカニダンゴが広がっているし、干潮になって一部でカニダンスも見られたが、カニのこの全体的減少の原因はどうやら釣り人による採取らしい。かつてはゴカイが釣りの餌に使われたが、最近はゴカイが減った代わりに小さなカニが釣り餌に良いという話が広がったらしく、あちこちでカニ採りが行われている。
 多摩運河前の干潟周辺で昼食。近くにいた釣り人がスズキの幼魚を釣り上げた。たも網で水の中をかき回していると、ヤドカリやマハゼの子、ボラの子、その他小魚やエビ、エビジャコなどが捕れる。運河との合流点で、頭から尾まで50センチはあろうかという、見事なイシダイが近くに寄ってきた。エビでも食べに来たのだろうか。がっしりとした体を銀色に輝かせながら悠々と泳ぎ、何度か迂回してから姿を消した。
 カワウ多、ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、オナガガモ1、ホシハジロ少、スズガモ、シロチドリ少、トウネン、ハマシギ多、キョウジョシギ、キアシシギ多、チュウシャクシギ、ウミネコ幼、コアジサシ多。ツバメ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、シジュウカラ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ多、ハシブトガラス少。

5月11日 西暦2000年の多摩川を記録する運動実行委員会総括総会開催
 期限限定のこの運動は、その報告集の発行を終えたことで、解散することとなり、宿河原堰右岸端にあるせせらぎ館で総括総会が開かれた。横山十四男代表の挨拶ののち、活動報告、会計報告、今後に向けての提案について、報告、審議が行われた。実行委員会解散と同時に、集められた資料をだれでも利用できるようにするための資料の分類整理、資料貸し出しのための細則等の制定、報告集をまだ受け取っていない参加者等への配布、などの仕事をまずは担当する「多摩川2000年情報資料管理委員会」の設置が提案され、承認された。委員には、山道省三、大石悌司、長島保、柴田隆行が選任され、その他若干名を追加することも承認された。なお、実務は多摩川センターに委託する。
 総会のあと、大石悌司氏が2000年前後に撮影し、この日のために編集された『多摩川は今』と題する多摩川水源から河口までのビデオ作品が上映された。

5月11日 宿河原堰上流右岸できちゃったビオトープ
 昨年9月の増水で底まで洗われ、植物も根こそぎ流出したビオトープ≠ノふたたび植物が育ち始めている。上記の会議後に立ち寄っただけできちんと調べていないが、浅瀬にはカワヂシャやサンカクイ、ヒメガマ、キショウブなどがたくさん生えており、周りにもコマツヨイグサやアカバナユウゲショウなどがたくさん生えている。来月にはさらに大きく育って、ふたたびカルガモの親子なども見られるかもしれない。上空ではコアジサシが飛び交っていた。その他、カワウ、ツバメ、ムクドリなど。

5月8日 下奥多摩橋下流右岸
 カワラニガナの群生地として知られた場所だが、昨年9月の増水で一帯が砂が被ったり流出したりして、昨年秋には一株も見つけられなかったので、心配になって見に来た。幸い、昨年まであった場所におよそ50株ほど見つかり、花をたくさんつけていた。この環境が保たれれば、これらのタネが飛んでふたたぶ群落が復元すると期待できる。
 この辺りは川幅が狭くなっているために効果があるのか、カワウ除けの案山子がたくさん立っている。カスミ網のようなネットも3重にかかっている。このおかげでカワウの姿は見られなかったが、かつてふつうに見られたカワセミもヤマセミも見られなくなった。セキレイやツバメたちが網にかからないよう祈るしかない。
 ニセアカシアの花がまだ満開で、岸辺にびっしり生えている。ほかに、マルバウツギ、ヤマウコギ、ミズキなどの白い花が目立つ。カジカガエルが鳴いている。
 河原に降りるといきなりソウシチョウの歓迎の大きな歌声が谷間に響く。ほかに、はるか上空をカワウが2羽飛び、水辺にカルガモとイカルチドリが見られる。その他、キジ、コジュケイ、キジバト、アカゲラ、ヒメアマツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

5月5日 氷川渓谷 快晴、真夏日
 とにかく暑い。日向にいると肌が焼けるのがわかる。
 多摩川と日原川の合流点付近から下流にかけての河原は、200人を越える人たちで大にぎわい。バーベキューの竈だけでも100基近く数えられ、そこから立ち上がる煙で渓谷は霧がかかったように見える。写真は昼前の様子で、午後になって続々と人が集まってきた。
 崖ではあちこちにフジの花が満開、マルバウツギやオオカメノキ、ミズキなど白い花も目立つ。上空にはトビとイワツバメが数羽舞い、水辺はキセキレイの澄んだ声が渡る。ヒヨドリの声に混じってときどきソウシチョウの大きな声が谷にこだまし、キビタキかクロツグミかと期待させられる。
 青梅線は行きも帰りも奥多摩まで満席。連休中に青梅より奥に行くべきではないと改めて思った。

5月3日 河辺地先 快晴、風あり
 快晴で日差しは強いが風があってさわやか。
 河原に出る直前の木陰に日本在来のオドリコソウの小群落があった。
 丸石河原は昨年の9月で表面を流されたまま。キササゲの幹から新芽がたくさん出ている。カワラニガナの群落があちこちに見られる。周辺は広大な丸石河原なので、この夏には洪水前の量まで復元すると期待できる。セリバヒエンソウはどこにでも生えている。オオヨシキリのギョギョシという声が聞こえる。
 川の中の岩に女性が一人釣り竿を垂れている。身じろぎしない。そう、毎度おなじみのカワウ除けの案山子だ。カジカガエルが鳴いている。
 下流に進むにつれて人の声が青空に大きくこだまする。青梅市総合運動場前の河原には数百の人たちがバーベキューをしたり釣りをしたりして休日を楽しんでいる。稚魚がたくさんいる小さな池にも子どもたちの姿が見られる。
 遠くに圏央道橋が見える。上下線とも車が走っている。環境への追跡調査をしなければならない。
 カワウ、チドリsp、トビ、キジ、ツバメ、ヒバリ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、シジュウカラ、ホオジロ、ムクドリ、ハシブトガラス、ソウシチョウ。

5月2日 府中本宿用水堰下流右岸 快晴、さわやか
 4月は本職が忙しくてほとんど多摩川に出られなかった。久しぶりに来てみると、昨年9月に欠損した堰の改築工事がかなり進んでいた。河川敷グラウンドを利用して堰に利用するブロックが大量に造られている。立日橋と日野橋との間にもブロック製造場所がある。新日野橋辺りから下流へ約1q区間で瀬替えがなされて堰の改築が進められている。水量が少なく、多摩川の水は濁っている。
 3月10日に蒔いたカワラノギクのタネの生育状況を調べたが、残念ながらこれが新芽だと確信が持てるような芽は見つからなかった。周辺にはカワラサイコ、カワラヨモギ、カワラナデシコがたくさん育っていて、開花期が楽しみだ。
 ノイバラの花が満開だが、テリハノイバラの花はまだ少ない。ニセアカシアの花は満開を過ぎて落ち始めている。ツボミオオバコが無数に生えている。ハナウド、クサノオウ、ハタザオ、カタバミ、コメツブウマゴヤシ、ハルジオン、カントウタンポポ、コウゾリナ、ブタナなどの花が満開。土手の斜面にはコマツヨイグサの群落が広がり、ツルボの春葉や、ワレモコウの若葉が見られる。
 池では日本在来のカワヂシャが一面に広がり、いくつか花も見られる。キショウブやヒメガマの葉ものびている。
 シジュウカラの囀りがよく響く。ムクドリの姿もあちこちで見られる。1羽何かをつかんで飛んでいるムクドリがいたので、巣材を運んでいるのかと思い双眼鏡でのぞいてみたら、足にビニールヒモが絡んでいるのだった。止まってそれを外そうとしていたが、一度絡んだビニールヒモはまずはずせない。釣り糸と同様、それで足や足指を失う野鳥がたくさんいる。
 カワウ、カルガモ、コチドリ、キジ(声)、キジバト、コゲラ、ツバメ、ヒバリ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

4月27日 中央線鉄橋上流
 ニセアカシアの花が満開

4月21日 青梅万年橋〜鮎美橋 雨
 今年度最初の自然観察会なのに、朝から一日中雨。にもかかわらず、総勢8名出席。「自然」観察会なのだから、雨も当然自然のうち、雨の日ならではの多摩川の様子がわかろうというもの。でも、今年は〈のんびり観察〉が年間テーマなので、やはり晴れていた方が良い。とくに今日のコースは、瀬と淵が繰り返される上流の多摩川を眼下に見つつ大岩に寝ころんでのんびりする予定だったので、なおさら残念。
 サクラはとうに散り、ニリンソウとイチリンソウが同時に咲いてすでに終わり、いまはフジの花が満開。多摩川の崖のあちこちが薄紫色に染まり、遠くからでもよく目につく。ウワミズザクラやマルバアオダモらしき花が対岸に見え、ミズキの花がいまや咲かんとしている。マルバウツギも白い花をたくさんつけている。万年橋上流の水神を拝んでから丸石河原に下り、芽生えたばかりのいろいろな種類の実生を踏まないように歩く。昨年の大水で流出が心配されたカワラニガナの群落も百株を優に越え、たくさんのつぼみをつけている。いくつか咲いているものもあるが、あいにくの雨で花びらは閉じられている。ウグイスの声がときどき聞こえてくる。
 万年橋は、下流側の架け替えのため、上流側に歩道が造られたところで工事は一時休止といったところ。釜ヶ淵公園周辺も、晴れていれば大勢の人で賑わうところが今日は数人の釣り人だけ。と、思ったら、それも釣り人ではなく、カワウ除けの案山子だった。ところが、なんと! その案山子の釣り竿の先にある岩の上でカワウが2羽のんびり羽を休めている!
 久しぶりに板垣退助の像を見物、ソウシチョウの囀りが聞こえる。
 鮎美橋を渡って駅への帰路、自生の日本在来オドリコソウとイヌフグリを観察。どちらもいまやカワラノギクに匹敵するほど珍しいが、ここだけは例年観察できて、無事を喜ぶ。
 カワウ、コジュケイ(声)、コゲラ、ツバメ、イワツバメ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス(声)、シジュウカラ、スズメ、ハシブトガラス、ソウシチョウ(声)。

2月〜3月は花粉症のため、4月は本職多忙のため、多摩川に出られず、ニュースが少なくて申し訳ありません。
この間の多摩川の自然の様子を知りたい方は、会員の上田大志さんのHPをご覧下さい。

4月17日 片倉 暖かい
 エビネ開花。ふだんなら5月連休後。

4月3日 片倉 暑い
 
イチリンソウ開花。ふだんは4月下旬に開花するのに。

4月1日 片倉 暑い
 
ソウシチョウ囀り始まる。

3月31日 小田急線鉄橋左岸〜狛江五本松 晴れ
 小田急線鉄橋複々線・補強工事中。完成したらかなり大きな鉄橋になりそう。河原は相変わらずバーベキュー客が集まり始めている。多摩水道橋下は釣り人が大勢。
 水辺はオオカワヂシャの新芽がぎっしり。オオイヌノフグリのような水色の花をつけたものもある。ハハコグサ、ハルノノゲシ、タネツケバナ、イヌガラシ、オオイヌノフグリ、ヘラオオバコ、カラスノエンドウなどの春の花が咲いている。シュンギクやショカッサイなどもある。瀬ではマルタが、岸辺ではコイがバシャバシャと産卵中。 池にはオタマジャクシがたくさんいる。地元の子ども団体が漁協と提携してウグイの産卵場を作成中。
 浅瀬際の石に点々と油がついている。上流でバーベキュー客が鉄板などを洗った油が漂着したものと思われる。サバイバルゲーマーの鉄砲球もたくさん落ちている。
 五本松から多摩川住宅にかけての堤防小段は桜並木になっていて、まだ花がたくさん残っているので、大勢の花見客が来ている。屋台も10軒ほど並んでいる。
 カワウ、コサギ、アオサギ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、シギ・チドリSP、ユリカモメ、セグロカモメ、キジ、キジバト、カワセミ、イワツバメ、ヒバリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、シジュウカラ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス多。
 午後は、西河原公民館で、ビデオと写真の放映ののち、総会を行った。

3月24日 片倉 暖
 
ニリンソウ開花、ヤブレガサ新芽。

3月23日 永田橋右岸上流実験地 曇り
 昨日から今朝まで久しぶりのまとまった雨で、空気がやわらかい。サクラは満開、木々の新芽が若木色でさわやか。天気の回復が遅れ、曇り空で、ときにわずかに雨粒。日が射すと暑いが、風は冷たい。
 永田地区実験地でカワラノギクの種蒔き。
実験地の整備もひととおり終わった。比較的大きな石を並べた地区に、10粒ずつ石の縁に蒔き、それを100個で6箇所、合計6000粒になる。今年は去年の経験を生かして適地を造り、また花が咲いたときに花粉を運ぶアブに気づかれ易いように或る程度まとめて蒔いた。指導は明治大学農学部の倉本氏、参加は本会会員と多摩川センター主催多摩川学校卒業生の中からこの事業の意義を理解し登録した人たち。
 カワウ、コサギ、マガモ、カルガモ、トビ、コジュケイ、キジバト、カワセミ、コゲラ、ヒメアマツバメ、ツバメ、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

3月17日 是政橋〜多摩水道橋左岸 快晴、暖、花粉・砂埃激多
 定例自然観察会。初夏の気温だが、さわやかな風がしだいに強くなって、砂埃を舞い上げる強風に。風のために疲れた一日だった。
 新しくなった是政橋から上流を見ると、左岸はHL団地で8棟。渡って下流を見ると、ここもずらっと団地が並ぶ。
 下流側の橋脚工事が始まる。つまらないグラウンドを避け、低水敷へ。昨年9月の増水でここも大量の砂が覆っている。その砂で
野鳥が砂浴びをした跡があちこちに残っていて、蟻地獄のようでおもしろい。かつてカワラニガナやカワラヨモギがあったところもいまは跡形もない(ただし、河原植物が流出したのは98年の増水のとき)。丸石河原にも草が生え始め、河原植物がないかと探したが、残念ながら見つからない。
 高水敷にある人工池からの排水でできた池もいまは渇水期で小さい。夏になるとこの辺りも背丈の高い草に覆われるのだが。水辺で
オオカワヂシャが花を咲かせている。立派な花で在来のカワヂシャとは比べものにならない。まるで園芸植物のようだ。
 人工公園下流部は例年通りの
菜の花畑。府中市はギャンブルのおかげで金があまっているらしい。秋にはコスモス畑になる。
 その下流はいつも野鳥が多く見られるところで、今日も上空をチョウゲンボウが舞っていた。以前は植物もおもしろかったが、最近はHL増加と緊急避難用道路造成のため単純化した。カワラエンマコオロギはまだいるのだろうか。
 稲城大橋をくぐり、下水処理場の排水を渡ると、大きなクルミ林があったが、いまは数本に減って、辺り一帯はのっぺらぼうの草原。広くもない河川敷に復旧された「
岸辺散策路」は砂埃を上げている。改築された多摩川原橋を越えるといよいよ右岸から押し寄せる猛烈な砂嵐の中へ。左岸もグラウンドばかりで、一角には野球関係者の車両が並ぶ。埃のなるべく少ない場所で昼食。
 水面にはコガモとヒドリガモが休んでいる。ウィンドサーフィンというのか小型ヨットというのか、数人が強風に倒されながら遊んでいる。上河原堰が近づくと中州が出てくる。お目当てのノスリはちょっと姿を見せただけで、カラスの巣があるだけ。
 堰下は人工公園が広がり、復旧した
ワンドは相変わらずの釣り堀状態。カワヂシャとオオカワヂシャが水辺に並んで生えている。瀬ではマルタハヤか、数匹バシャバシャと産卵している。
 ここから下流は、
民地の畑を見たりつまらない護岸を見たり西河原公園の二分咲きのサクラを見たり五本松を見たり土手の植物を見たりしながら、多摩水道橋へ。
 カイツブリ、カワウ、コサギ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、チドリSP、ユリカモメ、セグロカモメ、トビ、ノスリ、チョウゲンボウ、ツバメ、イワツバメ、ヒバリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ツグミ、シジュウカラ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。
 オオカワヂシャ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ、ホトケノザ、カキドオシ、カントウタンポポ、ハルノノゲシ

3月14日 片倉 快晴、暖、花粉激多
 イワツバメ飛来。

3月10日 本宿用水堰右岸 快晴、暖、花粉激多
 府中四谷橋建設にともなって失われる左岸のカワラノギクを守ることから始まった、この地区のカワラノギク復元事業は、毎回成功しつつも、度重なる増水で流失し、いまやタネがわずかに残るだけとなってしまった。右岸にあった群落も環境の変化と増水により1株を残すのみとなった。今回新たにタネを蒔くにあたり、タネの産地である左岸はほとんどすべて増水により冠水流出すると予想されるため、自生地でもある右岸やや上流部、本宿用水堰下流部とした。例によって石を掘り返したり並べたりしたのち、砂と混ぜたタネを石の脇に植え付けた。
 周囲にはカワラサイコやカワラヨモギ、カワラナデシコなどが多数生えている。昨年9月の増水で決壊した堰の改築工事が行われる予定だが、これら河原植物への影響が出ないように関係者に働きかけたい。
 カワウ、コサギ、カルガモ、ユリカモメ、トビ、ヒバリ、ヒヨドリ、ツグミ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

2月28日 永田実験区 曇り
 永田地区河道修復に関するワーキングが午後に開かれ、最初に2時間現地視察を行った。
 第2期工事は昨年12月から始められており、おおかた完成に近づいているもよう。昨年育ったニセアカシアを抜根し、
礫を掘り起こし、AからEまでの区域に分けて礫層の厚さや石の大きさなどに変化を持たせている。当初予想していたよりも礫が少ないことがとくに下流部でわかっている。実際に歩いてみても、ほとんど砂や土ばかりで、さらに深く掘ると粘土層が出てくる
 5年に1度程度の冠水を想定している上流部
A地区を中心に絶滅寸前のカワラノギク復元作業を今年度も実施する予定。いまは殺風景のこの場所も6月の半ばには背丈の高い雑草に覆われてしまう。植物のたくましさを感じる。

2月17日 六郷土手〜多摩川大橋左岸 晴れのち曇り
 定例自然観察会で、六郷橋から丸子橋まで歩くが、筆者は用事があって多摩川大橋で早退。
 京浜急行六郷鉄橋下流は相変わらずゴルフ練習場に来る車でひしめき危険、鉄橋の下はゴミだらけでHLも多い。上流はまた駐車中の車、そして野球場と人工公園はその他大勢の人だらけ。
 川沿いを上流に向かって歩くと、水際もHLの団地。立派な門があり、郵便受けまである家もある。対岸は洪水のたびに護岸が痛んだり堤外地住宅が浸水したりするので護岸復旧工事中。災害時緊急物資輸送用船舶の港も土砂が堆積し、使用できそうもない。岸辺散策路も洪水で削られたので、ふたたびバラストを敷いて普及中。次の洪水でたぶんまた流され、下流でヘドロとなって溜まるのだろう。
 カワヤナギが数本生え、芽をふくらませている。ハマダイコンの蕾も色づく。オオイヌノフグリの花の色が濃い。
 カイツブリ、カワウ、コサギ、ヨシガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ユリカモメ、トビ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ツグミ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

2月13日 鮎美橋前後左岸〜万年橋 快晴のち曇り
 鮎美橋の左岸を下流方向上流方向にどこまで歩けるかを調べた。昨年9月の洪水で土砂がたまり、かなり先まで行けるが、最後は大きな岩と淵となっていずれも行き止まり。今日は釣り人もいず、静かで良いところ。勢い良くぶつかり盛り上がり流れ去る水流を見ていると飽きない。
 万年橋上流側架け替え工事が始まっており、片側一車線。まず旧橋を壊し、その後で新橋を架ける。東京都と何度か協議した成果があり、いまのところ河原にほとんど影響を与えずに工事が進められている。橋の手前右側路地奥にお稲荷さんがあり、小さなキツネの人形がたくさん飾られている。
 青梅美術館横にある喫茶店で休憩。コーヒーがおいしい。ケーキはやめた方がよい。大きなガラス越しに雑木林と多摩川が見える。やたらと鳥が来るのでおやっと思ってよく見ると、古いパンが置かれている。ヒヨドリとツグミとメジロとスズメが代わる代わるやって来る。間近に見えるのでおもしろい。目線が白く赤茶色でツグミ大の野鳥が来た。図鑑を見てもわからない。アカハラとマミジロを足して二で割ったような鳥。籠抜け鳥だろうか。

2月8日 カワラノギクの復元について協議
 カワラノギク研究者と協力して、カワラノギクの撒種、草刈り、花見、採種を系統的に実施することにし、その具体的な作業日程を決めた。会員の方で参加して下さる方は柴田宛お問い合わせ下さい(tel.0426-36-0902)。

2月3日 宿河原堰右岸 氷雨、寒風
 多摩川リバーミュージアムのリーダー講習会に出席。水難救助法などを学ぶ。野外実習と野外観察も計画されたが、冷たい雨と風が吹きすさび、せせらぎ館内での講義となった。
 小田急線の鉄橋工事進行中、〈できちゃったビオトープ〉は今日は寒くて誰もいない。オナガガモが陸に上がって餌を探している。堰下の護岸はコンクリートバラストや人工岩が使われている。水量が多い
 カイツブリ、カワウ、コサギ、カルガモ、コガモ、オナガガモ、ユリカモメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ツグミ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

1月26日 日野用水堰〜多摩大橋右岸 曇り、寒
 多摩川センター主催「第8期多摩川学校リバースクール第5回講座」に付き添って日野用水堰の工事進捗状況を見に行った。まだ左岸に搬入路を設けただけだった。午後は用事があり、堰を見た後講座参加者と別れ八高線鉄橋をくぐり、ノスリとラジコン飛行機を見つつ帰る。
 カイツブリ、カワウ、コサギ、カルガモ、コガモ、ノスリ、キジバト、ヒメアマツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ、シジュウカラ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

1月25日 小作堰〜羽村堰右岸 快晴、暖
 小作堰は浚渫中。削った所と削る前の所を見比べると、砂利がかなり堆積していたことがわかる。大荷田川から下流に広がっていた丸石河原は大きく減少。大多摩観光運動場前の河原も半減した。25年前ここにカワラノギクの大群落があったとはいまや想像もできない。
 ゴルフ練習場先から河岸断崖の間にノコンギクの生える広場があり、もしやカワラノギクの遺族がと期待したが、なかった。日陰は昼というのにまだ凍っていた。大正時代の築堤は健在。
 ここから羽村郷土博物館の間は崖まで水流が迫るのでこれまで20年ほど崖上をへずって歩いたが、河床が下がったためか、崖下の水叩きが表れて崖に上らずとも通行できるようになった。1970年代はこうだった。
 羽村取水堰は魚道工事中。瀬替えでできた水たまりに釣り人が集まっている。羽村大橋下でも床止めの補修工事中。また、羽村用水堰第二門の改築工事も実施中。
 羽村郷土博物館前の通称ホタル池≠ヘ埋まってしまった。いまは堤内地からの下水混在の水でできた小川と池があるだけ。「だけ」とは言うが、水量が豊富なためそれなりの水辺空間にはなっている。
 カワウ多、ダイサギ、コサギ、カルガモ、コガモ、イカルチドリ、トビ、キジバト、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ、シジュウカラ多、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

1月20日 多摩川台公園〜和泉多摩川左岸 快晴、暖、一時風冷
 定例自然観察会。「多摩川」駅よりすぐに多摩川台公園に上り、旧浄水場跡付近でシメをじっくり観察。亀甲山古墳を後ろにして多摩川を見下ろす。ここは「多摩川八景」に選ばれた名勝地だが、昨年の洪水で中州が小さくなり、かつてのような「川」の字型の光景は失われた。晴れてはいるが、遠望の山はない。右岸魚らん川付近のHL団地が良く見える。
 旧巨人軍グラウンド前の水辺は草が刈られて殺風景。水面のカモも少ない。しばらく上流へ歩くと、水辺に丈6m以上あるアズマネザサの大群落が300m近く続く。中はトンネル状態で、踏み跡がしっかりしているのでたぶん?と思ったらやはりHLが3つあった。
 世田谷区域に入る辺りから水辺の植物が刈られずに残っている。以前左岸寄りにあった中州は右岸寄りになった。右岸高水敷縁が水流で大きく削られている。高水敷上はゴルフ場で、いまでも左岸のレストハウスと右岸のコースをつなぐ渡し船が運航している。渡し場に船頭用のプレハブの小屋があった(合法?)。
 第三京浜高速道橋から上流の流れや中州も洪水後大きく変わった。瀬がなくなり、野鳥が減った。右岸でモトクロス1台疾駆。二子橋手前の上空にヒメアマツバメが群れ飛ぶ。
 兵庫島手前の人工池は浚渫掃除中で、周囲も整斉されている。池の底のコンクリートを剥がせば良いのにと思う。兵庫島のトイレはいまもきれいだ。二子のワンド(バンの池)の周囲は草がなくなり、バンが住めない状態。でも春には草が生えるだろう。その上流はHL団地。右岸にもたくさん。
 瀬にはユリカモメの大群。ウミネコも2羽。目黒区の野球場はいつも無人、その上のサッカー場は少年たちが大勢で競技をしていた。見ている親に尋ねたら、目黒区から来たとのこと。
 その水際は98年、99年の洪水で大きく削られたが、昨年9月の洪水でさらに浸食が進んでいる。復旧工事がなされていない感じだが、ここは川が直進してぶつかる所であり、へたに頑丈な護岸を施すと跳ね返った水流が右岸に強く当たり、高水敷のほとんどない右岸は決壊するおそれもあるだろうから、このままジワジワと自然に浸食させるのが最も良い治水対策ではないかと素人ながらに思う。
 警視庁白バイ訓練場に隣接する河川敷内の私有地には相変わらず土砂が高く積まれ、小屋が建ち、撮影用自動車が多数駐車している(もう何年も放置されているからもう動かないのではないか?)。その先はしばらくは災害時緊急用道路の殺風景な高水敷が続くし、土手上は車道兼用で危ないので、そそくさと進む。
 最後は「狛江水辺の楽校」。昨年9月の洪水で人工的な施設はすべて壊れたが、市民の手による復旧作業が徐々に進んでいる。宿河原堰周辺は広々とした空間で大勢の人が遊んでいるが、自然観察する対象は皆無。堰から落ちる水流に乗って遊ぶカモを眺めて、今日の回は終了する。日溜まりにオオイヌノフグリの花が咲いている。首のないセイヨウタンポポの花もちらほら見られた。
 カイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、バン、カルガモ、コガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ多、オナガガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、ハマシギ約20、イソシギ多、ユリカモメ多、ウミネコ、トビ、キジバト、カワセミ数回、ヒメアマツバメ約20、ヒバリ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ツグミ、シジュウカラ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス。

1月14日(休) 多摩川原橋〜稲城大橋右岸 晴れ
 橋の工事の関係でまた瀬替えが行われており、川ははるか遠くの左岸川を流れている。右岸にあった水辺は干上がり、小さな池も腐っている。ニセアカシアの林はいつも通りで気持ちがよい自然歩道が続いている。「東京府砂利採石地区」の石碑の損壊が進み、近い将来文字部分も剥落しそうだ。そろそろ市の博物館で保管した方が良いのではないかと思われる。
 休日なのに広いグラウンドには誰もいない。ラジコン・ヘリコプターを飛ばす中年が6人。ブンブンとうるさいが、そのすぐそばにホームレスの大邸宅≠ェある。シートで四方を広く囲んだ畑があり、お屋敷にはテレビアンテナも立っている。このほか近くに6軒、対岸には9軒ある。
 丸石河原の半分は泥やヘドロで埋まり、以前きれいな丸石を拾って遊んだところは夏には雑草が多い茂るだろう。丸石河原は水辺の方で大きく広がっている。いつもアオサギやダイサギの群が見られる下水処理場付近は釣り人が大勢いて今日はいない。
 カナディアン・ハウスでおいしいコーヒーを飲んで、帰宅。

1月10日(木) 下奥多摩橋下流右岸 晴れ
 下奥多摩橋周辺も昨年9月の洪水の影響を大きく受けている。とくに下流右岸は一面に水がかぶり、水辺は砂利河原が広がり、河川敷に生えていた草やニセアカシアの多くが流出し、一帯は砂に埋まった。一時期カワラニガナの最大群落があったところでもいまは1株も見あたらない。
 左岸の崖下にはゴミが目立つ。釣り人が残したシートや小屋もあり、ネコが住みつき、かつてヤマセミが住んでいた面影はもはやない。さらに下流は崖際まで巨大マンションが建ち並び、以前よりまして崖の崩壊が進んでいる。遠くには圏央道橋が見える。下奥多摩橋を左右挟むように建つ右岸のマンションも腹立たしいが、右岸の崖上の広い空き地も不気味さを覚える。いつここに巨大マンションが建てられるか気が気でない。
 ダイサギ、コサギ、アオサギ、カルガモ、メダイチドリ、コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、オナガ、ハシブトガラス。

1月2日(水) 関戸橋〜大栗川合流点右岸 晴れ、寒風しだいに強
 北の空は雪雲で真っ暗だ。日差しは暖かいが、風は冷たい。それでも、正月の二日目、多摩川には家族連れやアベック、釣り人、探鳥家などが大勢来ている。
 京王線鉄橋と関戸橋の間は、99年の洪水で環境が大きく変わり、丸石河原の中州がさらに大きくなった。水辺のアシにタヒバリの群がいた。関戸橋から下流、大栗川合流点までの高水敷はかつては広大なオギ原が広がり、道ばたにはカワラノギクやカワラサイコなど河原植物がたくさん生えていたが、いまは低水護岸が固められて水が上に乗らないだけでなく、遊歩道ができたり車両が走ったり釣り人が火を炊いたりするため、裸地化が進んで殺伐としている。巨石を並べて造られた低水護岸部分が昨秋の洪水で大きく抉られている。環境派≠ェ治水派≠ノさぞ文句を言われていることだろう。
 大栗川合流点はいつもながら大勢の探鳥家ないしアマチュアカメラマンが集まっている。大栗川にはミコアイサのオスが2羽とメスが3羽戯れ、コサギとダイサギとカワウが大勢で騒いでいる。水辺にいる虫を2羽のウグイスがさかんについばんでいる。しかし、探鳥家のお目当てはこれらではなく、はるか上空に点のように現れるハイタカなどのタカ類らしい。
 カワウ多、ダイサギ、コサギ多、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、ミコアイサ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシブトガラス、ソウシチョウ。